2011年(平成23年) 12月29日(木)付紙面より
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鶴岡市の荘内神社(石原純一宮司)参道に、来年のえとの辰(たつ)を描いた大絵馬が飾られている。日の出に向かって飛び立つ神聖な白龍(りゅう)の姿を表現したもので、作画した石原宮司の母・和子さん(81)は「辰年の来年は、日本全体が震災から立ち直って元気を出してほしい」と絵馬に込めた思いを語った。
同神社の大絵馬は、画歴35年で白甕社会員、佳陽会会員の和子さんが2004年の年末に始めた。翌年のえとを描き、神社正面の鳥居脇に飾っている。今回は和子さんの弟で同神社営繕係の山口勲さん(62)がベニヤの1枚板を張り合わせ、木板で補強するなどして縦120センチ、横180センチの大絵馬を製作。これに和子さんが白龍を描き、きょうだいの共同制作とした。
白龍は同神社の御利益「福、山の如(ごと)き」をイメージしており、雄大な太陽とともに飛翔する姿を白と赤、金を基調に堂々とした姿を描いた。
和子さんは「龍は架空の動物なので、『鼻はロバ、爪はタカ、目はウサギ』といった伝承を参考に、いろいろな動物の特徴を織り交ぜて描いた。怖さを出すか、かわいらしさを出すかデザインに迷った」と話していた。来月半ばまで飾るという。