2011年(平成23年) 1月12日(水)付紙面より
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県は11日、中山町の県野球場の2011年度からの命名権者(ネーミングライツスポンサー)について、共同応募した荘内銀行(鶴岡市、國井英夫頭取)と日新製薬(天童市、大石俊樹社長)に内定したと発表した。名称は「荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた」(略称=荘銀・日新スタジアム)となる。
県は来年度から3年間のネーミングライツスポンサーについて、昨年10月25日から12月15日までの期間で募集。スポンサー料を現行より100万円引き下げて年間400万円以上とし、県内外の約160社にパンフレットを送付するなどして呼び掛けたが、応募企業はゼロだった。このため、県は募集期限を延ばすとともに、県内企業を再度訪問するなどしてスポンサー探しを進めてきた結果、荘内銀行と日新製薬が共同で応募した。
年明けに開いた県ネーミングライツ選定委員会で審査し、これまでの地域貢献の実績などを踏まえて両社に内定した。同球場のネーミングライツスポンサーで2社以上の共同応募は今回が初。契約期間は今年4月1日から14年3月31日までの3年間。契約金額は年間400万円。
内定を受け、荘内銀行は11日、「地域金融機関として地域活性化に向けた事業に取り組んでおり、命名権者として山形県の野球の振興に微力ながら協力したい」とのコメントを発表した。
また、同日の定例会見で吉村美栄子知事は「両社とも命名権者になることを通じ、地域貢献に協力してもらいたいという県の考え方をご理解いただき、感謝している。両企業の思いを受け止め、施設利用者のサービス向上に努めていきたい」と述べた。
2011年(平成23年) 1月12日(水)付紙面より
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鶴岡市の致道博物館(酒井忠久館長)の多層民家・旧渋谷家(国指定重要文化財)で、「いぶり出し」作業が始まった。かやぶき民家のいろりに薪がくべられ、観光客らが興味深そうに見学している。
旧渋谷家は1822(文政5)年に建てられ、1965(昭和40)年に旧朝日村田麦俣から同博物館に移築された。もともとは生活の場として毎日のようにいろりが使われていたが、移築後は火を入れることもなくなったため、冬場の観光PRも兼ねて同博物館が毎年この時期に「いぶり出し」として火を入れている。同博物館によると、煙やすすがかやぶきの防虫や害虫駆除、防腐の役目を果たすという。
初日の10日は午前9時すぎから、アルバイトの女性2人がいぶり出し。かやぶきの軒下にはつららが下がる中、薄暗い室内でいろりを囲んで剪定(せんてい)枝などをくべ、室内に煙を充満させた。千葉から冬の観光で訪れたカップルらが珍しそうに写真を撮るなどしていた。
いぶり出しは週2、3回行われ、3月半ばまで続けられる。時間は午前10時ごろから昼すぎまで。