2011年(平成23年) 7月31日(日)付紙面より
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酒田市の「夏休み☆ほしぞら教室2011“逢(あ)いにいこう!夏の星たち”」が29日、市総合文化センターで開講、市内の小学生親子11組が天体望遠鏡作りに取り組んだ。8月4日には、その望遠鏡を使った天体観察会が眺海の森天体観測館「コスモス童夢(どーむ)」で開かれる。
口径50センチの東北でも有数の反射式望遠鏡を備える同観測館は、天文に興味を持ってもらおうと例年、夏休み中に小学4―6年生とその親を対象に「ほしぞら教室」を開催。親子が協力して組み立てた望遠鏡で夏の夜空を観察してもらっている。
この日は開講式を行った後、同観測館指導員の鈴木徳実さんが天体望遠鏡の解説。屈折式は約400年前、オランダのメガネ職人が発明したことや、その60年後に反射式が発明され観測性能が飛躍的に高まったことなどを話した。
続いて、倍率30倍の屈折式天体望遠鏡作りに親子で挑戦。太さの違う紙製の筒を組み合わせてボンドで固定し、レンズを装着する鏡筒などを作り、目的の天体を探すファインダーになる細い筒を鏡筒と平行に取り付けたりして完成させた。
母親と参加した松原小4年の金内大岳(ひろたか)君(9)は「望遠鏡作りは初めて。ボンドを付け過ぎたりして結構、難しかった」と感想。その上で、「観察会には父親と行く。(どんな風に見えるか)今からとても楽しみ」と話していた。
2011年(平成23年) 7月31日(日)付紙面より
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鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所「からだ館」がん情報ステーション主催で夏休みの小学生を対象にした「自由研究おうえん隊」が、29日まで3日間にわたり市内各施設で行われた。子供たちが人や植物の呼吸に関する実験や災害時の応急処置などを体験的に学んだ。
施設の専門性を生かしながら、子供たちが命と環境について体験しながら楽しく学べるワークショップとして、昨年から実施。学校や広報を通して募集したところ、3つのコースに庄内一円から計40人の定員を大きく上回る応募があり、定員枠を15人ほど増やして抽選で受講者を決めた。
人や植物の呼吸の仕組みを学ぶ「あおぞら探検隊」(27日、鶴岡タウンキャンパス)、病院の役割や災害時の応急処置を教わる「病院探検隊」(28日、荘内病院)、弁当作りに挑戦しながら食べる力や生きる力を身につける「たべもの探検隊」(29日、にこふる)の3コースで、いずれも慶應大湘南藤沢キャンパスの学生たちがお兄さん、お姉さんとして運営を手伝った。
このうち「病院探検隊」には、小学4―6年生の20人が参加。荘内病院のスタッフから、病院の役割や看護師の仕事の紹介、院内探検やヘリポート見学、東日本大震災で医療支援に参加した際の体験などを聞いた後、「地震でけがをした人を見つけたら」という想定で、自分たちでできる応急処置を学んだ。
はじめは子供たちだけで応急処置を思案。ハンカチを当てるなど見よう見まねで手当てを試みる子供たちに、看護スタッフが血を流している場合には止血した後に患部を心臓より高い位置に上げること、動けない人の場合には骨折しているとみられる部分を着ている服や段ボール片を使って固定し無理に動かさないなどと説明。いざという時の心構えを身につけた。