2011年(平成23年) 8月24日(水)付紙面より
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鶴岡市稲生一丁目のちとせ保育園(羽生充園長、園児61人)の年長児が23日、同市の由良海岸でクロダイの稚魚を放流した。波間に消えて行く稚魚の姿を見送りながら、園児たちが地元の文化や自然の厳しさなどを学んだ。
同園は2003年ごろから毎年この時期、稚魚の放流活動を実施。食育の一環であるとともに、園児たちから地元の文化を知ってもらい自然に触れてもらうことが狙い。
今回は県水産課を通して同市三瀬の県栽培漁業センターから稚魚約500匹を購入、年長児10人が放流した。今年6月下旬にふ化し、体長3、4センチほどまで育った稚魚をバケツに入れてもらった園児たちは、付き添いの保育士とともに海中にそっと稚魚を放し、「元気でね」と声を掛けていた。
園児たちが岸から稚魚を観察していると、カニが稚魚を捕食。園児たちが「カニは悪いやつだ!」「かわいそう」と大騒ぎすると、羽生園長が「カニもおなかがすくので何か食べなくてはならない。今日放流した稚魚は、ほかの魚やタコなどに食べられたりするので、大きくなるのはほんの少し」と教えていた。
その後、ヤドカリや貝取りなど磯遊びをし、自然に触れ合った。
2011年(平成23年) 8月24日(水)付紙面より
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国立音楽大(東京都立川市)の室内合唱団「カンマー・コール」が庄内地方を訪れ、23日から鶴岡・田川地区の小・中学校を巡る音楽鑑賞教室をスタートさせた。2005年以来6年ぶりの来庄で、来月2日まで約30カ所で約1万人の児童・生徒に歌う楽しさを伝える。
合唱が盛んな鶴岡の土地柄を反映し、地元にOBが多いことから、40年ほど前から5、6年に1回、夏休みに来庄。地方への貢献と音楽の普及を狙いに、地元同窓会と共催で音楽鑑賞教室を開いている。
今回は、岩品詩穂団長ら学生約30人と指揮者の永井宏准教授が訪問。来月2日まで鶴岡市と庄内町、三川町の小・中学校など27カ所で鑑賞教室を開き、計40校の児童・生徒約1万500人に歌声を披露する。
初日の23日は鶴岡第五中学校(田中亮一校長、生徒380人)の公演でスタート。体育館に集まった全校生徒を前に、中学の教科書に載る「大地讃頌」をはじめ、「てぃんさぐの花」「そうらん節」「クラリネットをこわしちゃった」「美しく青きドナウ」など多彩なジャンルの曲を、コミカルな演出などを交えて披露した。生徒たちは時折、笑顔をほころばせ、「声楽家の卵」たちのエネルギッシュな演奏を楽しんでいた。
岩品団長は「楽しんでもらえるように、練習を重ねてきた。音楽の素晴らしさを伝え、興味を持ってもらえたら」と公演に寄せる思いを語った。
カンマー・コールは27日午後7時から鶴岡市文化会館で特別演奏会を開く。ソリストに地元出身OBの草場貴子さん、尾形志織さんのソプラノ2人と、鶴岡土曜会混声合唱団を迎え、スカルラッティの「エクスルターテ・デオ」をはじめ、「そうらん節」「紅いサラファン」「美しく青きドナウ」などを歌う。チケットは一般1000円、学生500円。問い合わせは柿崎泰裕さん=電0235(23)9467、五十嵐久さん=同(24)6792=へ。