2012年(平成24年) 2月26日(日)付紙面より
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庄内沖で採捕される魚介類を活用したご当地ハンバーガー「SKTバーガー」が来月3日、酒田市のコープなかのくち店で限定販売される。県漁業協同組合とJA山形農工連、東北公益文科大が共同開発し好評を得ている麺つゆ「絶品とび魚だし贅沢(ぜいたく)ストレート」のジュレを使用しているのが特徴で、メーンの素材には庄内沖で捕れたアカエビをグリルしたものを使った。販売開始を前に試食した公益大の学生たちは「あっさりしておいしい」と太鼓判を押した。
「とび魚だし」開発は、JA山形農工連と県漁協が2009年6月、国の「農商工等連携対策支援事業」の認定を受けて着手。飛島でさまざまな活動を続ける公益大も加わり、全国販売までを目指す「とび魚だしプロジェクト」(リーダー・伊藤眞知子公益大教授)が発足した。
学生たちは、試作品を出展した見本市でバイヤーに働き掛けたり、山形農工連で製造体験しながら商品のネーミングやボトルなど、パッケージデザインを検討。2010年夏に本格販売が始まり、現在は人気商品の一つとなっている。
一方、昨年冬からこれまで「ノロゲンゲ」「アブラツノザメ」などを使用したご当地バーガーを次々と発表してきた、同市の鵜渡幸総料理長で庄内浜文化伝道師の須田剛史さんは今回、この「とび魚だし」に注目。グリルしたアカエビをメーンに、ゼラチンと寒天を加えジュレ状にした「とび魚だし」、千切りした遊佐産のウルイ、キンピラゴボウなどを庄内産米粉を混ぜたバンズで挟ん
だ。
SKTというネーミングは公益大の学生が考案。「SAKATA」を表すとともに、▽S=庄内▽K=公益大▽T=飛島・飛び魚―の頭文字も取っている。
コープなかのくち店で24日に開かれた試食会では、伊藤教授をはじめ同プロジェクト所属の学生たちが参加。須田総料理長が一つ一つ具材を組み合わせていき完成させた。試食した公益大3年、石垣博也さん(21)=遊佐町藤崎=は「エビが香ばしくておいしい。ハンバーガーはおなかが膨れるイメージがあるが、あっさりして食べやすい。食べ進めるごとにとび魚だしのジュレ、ドレッシング、タルタルソースと味が変わっていくのも良い」と感想を話し、「須田総料理長と共に今後、第2弾、第3弾のSKTバーガーを考えていきたい」と話していた。
須田総料理長は「とび魚だしのジュレのインパクトがかなり強い。これに負けないよう組み合わせをいろいろと考えた」と話していた。来月3日は午前10時から1個500円で限定150個を販売する。翌4日午前10時からは山形市のコープしろにし店でも販売。問い合わせはコープなかのくち店=電0234(22)3150=へ。