2012年(平成24年) 5月25日(金)付紙面より
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鶴岡市立藤島中学校(長南久雄校長、生徒319人)の体験学習が22、23の両日、同市藤島地域を中心に行われた。生徒たちが農家を訪れて農作業を手伝ったり、企業での職場体験を通して生産現場の仕組みや働くことについて学んだ。
地域への愛情や「生きる力」を育み、働くことや生命の大切さを学ぶことを目的に、毎年この時期に行っている。1年生は農業体験、2年生は遊佐町の県海浜自然の家で野外炊飯やレクリエーションなどの自然体験学習、3年生が藤島地域の企業を訪問しての職場体験。
このうち1年生104人は28グループに分かれ、藤島地域の農家で野菜苗の定植や播種、草花の出荷作業、わら細工などを手伝った。
同市渡前の農事組合法人「月山第二農場」(成澤昭信代表理事)方には生徒10人(男女各5人)が訪れた。初日はナス苗の定植を行う予定だったが、この日はあいにく風が強くなり、女子は枝豆の種と肥料を交ぜる作業、男子は約10アールのナス畑に張ったビニールが風で飛ばされないよう盛り土をする作業を行った。
実家が非農家の庄司伶太君(12)は「盛り土をしたら腰が痛くなった。思っていたより大変で疲れるが、農業に少し興味が湧いてきた。こういう仕事も悪くないかも」と話した。成澤代表は「畑仕事は手作業の部分が多く人手がかかる。高齢化も進んでおり、忙しい時期に手伝ってもらえるのは大変助かる」と話し、汗を流す生徒たちをわが子のように見守っていた。