2012年(平成24年) 5月27日(日)付紙面より
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庄内三大祭りの一つで、「みちのくの奇祭」として知られる天神祭が25日、鶴岡市街地で盛大に行われた。呼び物のパレードは終盤、雨となったものの大人も子供も元気いっぱいに踊り、沿道を埋めた祭り客の喝采を浴びた。また、祭りの主役「化けもの」が大勢繰り出し、見物客に無言で地酒やジュースを振る舞うなど、青葉に包まれた城下町を祭り一色に染め上げた。
パレードは、祭りのシンボル・菅原道真公を中心とした「天神はんくねり」が市中央児童館前を、小学生の踊りフェスティバルなどの「にぎわい天神パレード」がJR鶴岡駅前をそれぞれ午後2時に出発。総勢約2800人が参加した。
羽黒街道と銀座・南銀座通りとの交差点で合流し、公募で選ばれた本間正芳さん(56)=朝日小校長、鶴岡市錦町=が扮(ふん)する道真公の行列を先頭に、ゴールの鶴岡公園を目指した。
市内の舞踊団体によるあでやかな手踊り行列や大絵馬台のパレード、朝暘第一―第六の6小学校の元気あふれる踊りフェスティバルなどが続き、にぎやかな大パレードが沿道を埋めた見物客を楽しませた。
パレードの先頭は午後3時ごろ、鶴岡市役所前を通過。吉村美栄子県知事も長じゅばんの化けもの姿で駆け付け、物産大店「でがんす」前の本部席(審査会場)で「一度、天神祭に参加してこの衣装を着てみたかった。今日はとてもうれしい」と、沿道に集まった市民へにこやかにあいさつした。パレード最後尾は予定通り午後5時半ごろ鶴岡公園に到着した。
この他、鶴岡公園の「おまつり広場」では歌や踊り、大道芸の披露、ジャズ演奏、紙芝居、絵ろうそく作りなど多彩なイベントが行われた。また、公園内や周辺には露店が軒を並べていた。
同祭実行委員会によると、祭りの人出は前年よりやや少ない約16万人だった。