2012年(平成24年) 7月1日(日)付紙面より
ツイート
庄内浜でクラゲを捕まえて観察する「カギノテクラゲの採集とクラゲ学習会」が30日、鶴岡市立加茂水族館と近くの海岸で行われた。親子連れが参加し、クラゲの生態などを学んだ。
学習会は、クラゲの採集と観察を通し生命の不思議やクラゲの生態、魅力などを子供たちから学んでもらおうと、同水族館と市、県庄内総合支庁でつくる海洋科学・学習促進事業実行委員会(事務局・鶴岡市観光物産課)が2008年から毎年、カギノテクラゲが発生する時期に実施している。
カギノテクラゲは体長1・5―3センチほどで体は透明。褐色の触手が折れ曲がっていることから「カギノテ」の名前が付いた。庄内浜では5月下旬から7月下旬、海水温によってはお盆ころまで見られる。傘の部分が四角く、ちゃぶ台に似ていることから庄内では「バンデムシ(バンダイムシ)」と呼ばれる。主に海藻の間に生息しており、強い神経毒を持つ。
今回は庄内一円から親子14組46人が参加。水族館のクラゲ展示室「クラネタリウム」を観察し、クラゲ研究室で奥泉和也副館長から「刺されたら大変なことになる。自分は高熱を出して3日間入院した。絶対に触らないこと」と、採集の際の注意を聞いた。
続いて近くの磯場に移動し、クラゲの採集に挑戦した。水族館職員が海中から網で海藻ごとクラゲを捕まえ水槽に入れた後、子供たちが専用のスポイトを使って慎重にサンプルケースへ移した。お母さんや妹、いとこと一緒に参加した菅井楓ちゃん(6)=庄内町余目=は「カギノテクラゲは小さいけど怖いと初めて知った。でも面白かったのでまた参加したい」と話していた。