2012年(平成24年) 8月2日(木)付紙面より
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鶴岡書道会(佐藤政一会長)の夏季書道練習会(鶴岡市教育委員会、荘内日報社、致道博物館後援)が1日、鶴岡市立朝暘第一小学校で始まった。猛暑の中、子供たちが汗を流しながら筆を手に、それぞれの課題に取り組んでいる。
「書道王国・庄内」の基礎を築いた書家・松平穆堂(まつだいら・ぼくどう、1884―1962年)が、鶴岡高等女学校(現鶴岡北高)で書道を教え始めたのをきっかけに、多くの市民に書道の練習の場を提供しようと戦前の1933年に始まった伝統の練習会。今年で79回目を迎えた。今年の練習会は1―5日の5日間で、連日200人余りが書道の練習に励む。
初日の1日午前、同校体育館で行われた大字部の練習会には小学1年から中学2年まで33人が参加。「にじ」や「あまの川」「夏の思い出」など、学年ごとの課題に取り組んだ。やや風があるものの汗が噴き出る暑さの中、講師の書道会員から「太い字で慌てず思い切り書く」「全体のバランスに気を使い、筆を動かしながら文字の方向を変えて」とアドバイスを受け、児童たちは真剣な表情で筆を運んでいた。
昨年に続き練習会に参加したという加茂小5年の佐藤愛果(まなか)さん(10)は「暑いけど頑張って練習し、一番良い賞を取れるような字を書きたい」と話していた。
最終日の5日に清書を提出し、審査会で受賞作を決めた後、全作品を今月7―9日の3日間、朝一小体育館で展示する。