2012年(平成24年) 8月31日(金)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡中央、庄内農業、加茂水産の3高校が連携する「食文化プロジェクト」の一環でオリジナル料理の試作に取り組むワークショップが29日、鶴岡中央高の調理室で開かれた。各校の生徒たちは食育インストラクターの海藤道子さんからアドバイスを受けながら、地元産の食材にこだわった創作料理作りに取り組んだ。
プロジェクトは、3校それぞれの農水産物や調理ノウハウを結集させた鶴岡ならではの料理を創作、今年10月に開かれる「つるおか大産業まつり」で多くの市民や観光客に提供し、鶴岡の食文化をPRすることが狙い。同市が文化庁の文化芸術創造都市モデル事業の助成を受け、今回初めて企画した。
プロジェクトは今月4日に庄内農業で1回目のワークショップを開き本格始動。料理内容などについてアイデアを出し合い、▽鶴岡の農産物に興味を持ってもらう▽驚きと発見がある新しい料理を提供する―などをテーマに、「米粉クレープ(2種類)」、「さんまバーガー」、「イカ飯」、「シルクドリンク」の計5品を提供することを決めた。
29日のワークショップには、3校の生徒や先生、市の担当職員ら約20人が参加。生徒たちは3グループに分かれ、イカスミを混ぜたクレープ生地でイカとトマトソースを包んだ「イカす!ツイスター」、サンマ缶詰とイカをミンチにして作ったパテを米粉バンズに挟んだ「MPB(マカレル パイプ バーガー)」、だだちゃ豆のペーストやトマトジャム、果物をトッピングした「米粉クレープ」の3品の試作に取り組んだ。
調理後、全員で試食。参加した生徒たちは「イカスミのクレープ生地が生臭かったので、香辛料などで臭みを消す対策をした方がいい」「サンマのバーガーはイカの食感は良かったが、食べてみてサンマを使っているのか分からなかった」「米粉クレープのトマトジャムの味が濃すぎると感じた」などと活発に意見を出し合った。また、海藤さんからは「全体的に調味料に頼った味付けになっている。もっと素材を生かした調理法をすることで良い味になる」とアドバイスを受けた。
今後、10月初旬ごろに3回目のワークショップを開き、料理を提供する体制作りやPR方法、料理の値段について話し合い、本番に臨む。