2012年(平成24年) 11月9日(金)付紙面より
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鶴岡市の西郷小学校(遠藤敬校長)の児童たちが7日、鶴岡市長崎の農業用水路で、ミズバショウの苗の移植活動に取り組んだ。
西郷北部地域の湿原(約4ヘクタール)には、平野部ではあまり見られないミズバショウが多く群生している。移植活動は、同地域で2009年から進められている県営ほ場整備事業の一環で、地元住民や子どもたちにミズバショウの保全などについて意識を高めてもらおうと、西郷土地改良区などでつくる西郷北部地区経営体育成基盤整備事業推進委員会(阿部和夫委員長)が2年前から実施している。
用意された苗は、県庄内総合支庁などが今年6月ごろ、同地域の湿原に自生するミズバショウから種を採取し育ててきたもの。この日は同小6年生15人のほか、同支庁や地元住民など計40人ほどが参加した。
はじめに県の担当者から「ミズバショウの根を傷つけないように」と注意を受けた後、児童たちは3グループに分かれ、水路内に設けられた3カ所のスペースにミズバショウの苗を約40株植えた。時折雨がぱらつく中、子どもたちは移植べらで土を掘り、丁寧に苗を植えていた。
参加した野村彩人君(11)は「きれいなミズバショウに育ってほしい」と笑顔で話していた。