2013年(平成25年) 4月28日(日)付紙面より
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鶴岡市羽黒町手向の出羽三山神社神職養成所(所長・緒方久信宮司)の伝統行事「入所禊(みそぎ)」が27日、羽黒山中を流れる祓(はらい)川で行われ、新入生の男性6人が雪解け水に入って身を清め、学びと修行への決意を新たにした。
入所したのは、▽十王舘孝愛笛(じゅうおうだて・たかあき)さん(18)=岩手県大槌町出身▽十王舘雅舞美(まさふみ)さん(19)=同▽花岡風馬さん(19)=新庄市福田出身▽西舘徳史さん(22)=岩手県山田町出身▽天羽隆之介さん(22)=鶴岡市羽黒町手向出身▽郡山宗臣さん(24)=宮城県仙台市出身―の6人。
この日午前6時半ごろ、6人は2年生1人と神職3人と共に羽黒山頂を出発し、雪の石段を駆け下りて国宝羽黒山五重塔近くの祓川に到着。白い鉢巻きと下帯姿になり、「エイホー、エイホー」と舟をこぐような準備運動をした後、川に入った。水の冷たさと強い勢いに耐えながら、一心不乱に「大祓詞(ことば)」を唱えた。
先頭で必死の形相で竹の梵天を支えていた花岡さんは「体の感覚がなくなるほど冷たかった。この経験を生かし頑張りたい」、天羽さんは「あれに耐えられたので、これからの修行も頑張っていけると思う」と、それぞれ真っ赤な体で話した。