2013年(平成25年) 8月25日(日)付紙面より
ツイート
私立田園調布学園中等部(東京都世田谷区、西村弘子校長)の2年生を招く農村体験事業「ひらたファームステイ」の開校式が23日、酒田市平田農村環境改善センターで行われた。生徒たちは26日まで3泊4日の日程で、主に平田地域を会場に繰り広げられるさまざまな体験教室を通し、異文化を吸収する。
都市との交流で地域活性化を図る一方、東京の生徒には農村体験を通じて自然や文化、農業を見直す機会にしてもらおうと、旧平田町の住民らで実行委員会(小林清委員長)を結成。2003年度から毎年この時期に招いている。今年は生徒215人と引率の教員11人が訪問。平田地域を中心に62世帯が受け入れた。
開校式で同市の石川翼久教育長は「すてきなお嬢さんたちを迎え、この地域が華やぐ。自然に十分に浸り、交流を深め楽しい4日間にしてほしい」とあいさつ。同学園の荒川知子副教頭が受け入れ家庭などにお礼を述べるとともに、「生徒は『まず自分から』をキーワードに、自ら見て聞いて行動を起こそう」と呼び掛けた。
小林委員長が「よぐ来たの。少しだが『つや姫』をお土産に持たせる。東京に帰ったら『つや姫レディー』としてPRしてほしい」、飛鳥中の渡部俊明校長が「いつもと違う体験を味わい、この3泊4日が忘れられない思い出になるよう期待する」と歓迎した。
生徒を代表し仲條彩乃さん(13)が「今は緊張しているが、仲良く交流したい。どうぞよろしく」と抱負。受け入れ家庭と面会した川島万奈さん(14)は「初めて体験するそば打ちと、飛鳥中の生徒たちとの交流が楽しみ」と笑顔で話した。
生徒たちはホームステイしながら農作業を体験するほか、川遊びやわら細工、庄内刺し子作り、炭焼き体験など12コースの「ふるさと体験教室」にグループごとに参加。最終日の26日は鶴岡市の出羽三山神社を訪れてから帰途に就く。