2013年(平成25年) 11月28日(木)付紙面より
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年の瀬の風物詩となっている酒田市の酒田北港へのハタハタ接岸を前に、同市の月見ケ丘保育園(伊勢隆二郎園長、園児14人)で26日、園児たちがハタハタの産卵床作りに挑戦した。
ハタハタの産卵を助ける産卵床の設置は、海洋生物の保護や環境教育などを目的に、NPO法人「みなと研究会」(酒田市、守屋元志代表理事)が2005年から毎年行っている。
同保育園と同法人は以前から連携して環境学習を展開。今春の卒園児は昨年秋、ハタハタと人間の共生を広く呼び掛ける巨大絵画を同港護岸に描いた。同保育園は来年3月末で閉園することが決まっており、同法人は今回、園児たちの思い出づくりにひと役買おうと、産卵床を一緒に製作することにした。
この日は法人メンバーが保育園を訪問。園児たちを前に、守屋代表理事が「ハタハタはブリコを産むために酒田北港にやって来る」「いっぱい産めるよう、海に沈めておくのが産卵床」などとハタハタの生態、産卵床設置の目的を話した。
引き続き園児たちは産卵床作りに挑戦。長さ約7メートルの太いロープの上に網を乗せ、ひもで固定させた後、園児たちは「たくさんたまごをうんでね」「きれいなはたはたになってね」「くじらにあえるといいね」といった自ら書いたメッセージを短冊状にして網目に結んだ。
同法人によると、早ければ12月3日に水路に設置する予定。その後、メンバーが定期的に潜り、効果を調査していく方針。