2013年(平成25年) 11月27日(水)付紙面より
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酒田市集落営農組織ニューリーダー育成塾の入塾式が25日、酒田産業会館で行われた。市内の営農組織に所属し活躍中の若手農家に塾長の今村奈良臣東京大名誉教授が入塾許可証を授与。式終了後、今村塾長が「集落営農の組織、機能、人材育成とその配置、そして必勝体制はいかにあるべきか」と題して講演した。
この塾は、基幹産業である農業の将来を担うリーダー、後継者の育成を図るため市が20年前から、「スーパー農家育成塾」「スーパー農業経営塾」などと名称を変えながら実施している。これまでに130人の塾生を輩出。それぞれの地域、組織で農業振興の中心的役割を果たしている。
本年度からは、集落営農の法人化を着実に進めるため組織の中核になる人材の育成を目的に、意欲のある農家に入塾してもらうこととし、市内全域の8人が入塾を許された。今村塾長、富山大極東地域研究センターの酒井富夫教授、山形大農学部の角田毅准教授を講師に2年間学ぶ。
この日は丸山至副市長が「今村塾長の言葉通り『農業は生命総合産業』との考え方から、農業の在り方、皆さん方がどう担っていくかをこの塾で直接、肌で学び実践していただきたい」とあいさつ。続いて今村塾長が入熟生一人一人に入塾許可証を手渡した。
市農業委員会の五十嵐直太郎会長が激励の言葉。塾生を代表し、市東部の山元地区で水稲をメーンに大豆、ソバを計13ヘクタール栽培している「やまもと農場」の阿部太郎さん(39)が「農業は今、重要な転換期を迎え、先行きの見えない不安感に覆われている。私自身はまだまだ経験が浅く未熟だが、この塾で一緒に学ぶ仲間と共に、時代を生き抜く知恵を一つでも多く身に付けるよう努力する」と決意を表明した。