2013年(平成25年) 12月10日(火)付紙面より
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酒田市の中学生海外派遣事業「はばたき」の報告会が7日、市総合文化センターで開かれた。参加した7中学校の2年生24人が、米オハイオ州デラウエア市などでの体験を報告。「この思い出は掛け替えのない宝物になった」「充実した時間を過ごせ、後悔は全くない」などと述べた。
同事業は、国際感覚の育成や英語によるコミュニケーション能力の養成などが目的。市内の中学2年生を対象に市教育委員会が1996年から、同時多発テロのために中止した2001年と新型インフルエンザの影響で取りやめた09年を除いて毎年実施している。
16回目の今年は3倍近い競争率を通った男子10人、女子14人が参加。太田英一酒田三中校長を団長に10月31日、庄内空港からデラウエア市に向けて出発した。現地では11月1日から5日までホームステイ。同市のデンプシー中学校に3日間、体験入学し、授業や遠足などさまざまなイベントを通して交流を深めたほか、最後の3日間はニューヨーク市内を見学。同9日に帰国した。
報告会では、太田団長が「ホームステイはたった5日間だったが、最終日はホストファミリーの方々が涙で見送ってくれた。生徒たちも深い思いがあったのでは。今回の訪問をきっかけに、大きく羽ばたいてほしい」とあいさつした。
続いて、「デンプシー中学校体験入学」「ホームステイの思い出」「ニューヨーク見学」「はばたきを振り返って」の4班に分かれて生徒たちが報告。
「数学の授業は簡単ですぐに解け、『ユア グレイト(君はすごい)』と言われた」ことや、授業中に飲食するなど文化の違いを知り「アメリカは自由の国とあらためて感じた」「出会った人々はみんなとても優しく、胸がいっぱいになった」「最後に『ずっと親友だからね』と言われ、抱き合って泣いた」などと時折英語を交えて感想を話し、研修の成果を披露した。