2014年(平成26年) 3月6日(木)付紙面より
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50年余の長きにわたって遊佐町の蕨岡小学校(阿彦裕光校長、児童89人)に給食用野菜を供給し続けている農業女性グループ「平津野菜グループ」のメンバーを招いた会食会が4日、同校で開かれ、6年生18人と共に、メンバーが自ら栽培した野菜を活用した給食を味わった。
同グループは現在、いずれも学区内の平津集落に住む今野愛子さん(75)、今野美津さん(69)、佐藤綾子さん(60)の3人で組織。野菜の供給は、愛子さんの母・信枝さん(故人)が中心となり、1959年に始めたもの。「母からは、給食室をのぞいたら干からびたピーマンがあった。『こんなものを子供に食べさせたくない』と思い、栽培方法を学んで始めたと聞いていた」(愛子さん)。結成当時は16人の女性が加入していたという。
現在は、3人がそれぞれ2―3アールの畑でモヤシやニンジン、ニンニク、タマネギ、ジャガイモなどの野菜を栽培。毎月、学校から送られてくる発注表を基に3人が手分けして対応している。長年の活動が認められ同グループは2011年、地産地消推進分野で県知事表彰を受けた。
一方、同校は本年度、学校保健計画、食に関する計画が適切に実践され、健康課題解決に向け、学校・家庭・地域が連携して成果を挙げている学校に贈られる「健康教育推進学校表彰」(日本学校保健会主催)で最優秀賞に次ぐ優秀賞を受賞している。
この日は3人が同校を訪問。給食のメニューは、供給したモヤシ、ニンジンを使った中華風酢の物のバンサンスー、タマネギ、ジャガイモ、ニンジンを用いたコーンスープなど。3人は6年生の教室で味わった。終了後は児童代表3人が「毎日おいしい野菜をありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と述べ、それぞれ感謝の手紙を手渡した。