2014年(平成26年) 6月4日(水)付紙面より
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「上山王」として親しまれている鶴岡市日枝の日枝神社(田村安行宮司)で3日、例大祭が行われ、女性だけで結成された火縄銃砲術隊「桜会」が初の演武を披露、喝采を浴びた。
同神社では酒井家から奉納され所在不明になっていた火縄銃が1986年に見つかったのを機に、2008年の例大祭から荘内藩荻野流砲術隊(五十嵐繁康隊長)が演武。その後、女性だけの隊を結成する準備を進め、隊員を募集。同市と東根市の30―60代の女性6人が昨年6月から月1回、同砲術隊のメンバーから所作や安全管理などを学んできた。
この日、神社境内で行われた演武では、桜会の6人がえんじ色のはかまと鉢巻きなどそろいの演武着で、荘内藩荻野流砲術隊の男性7人とともに登場した。
女性6人は横一列に並び、五十嵐隊長の「放て」の号令とともに「立ち放ち」「腰放ち」「膝放ち」「千鳥」の4つの型を次々に披露。白い煙とともにドン、ドン、ドンと間合いも見事にごう音を響かせると、詰め掛けた見物客は「すごーい」と歓声を上げていた。
桜会最年長の渡部富子さん(60)は「大役を果たせてほっとした。これからも精進して良い演武を披露したい」と感想。五十嵐隊長も「とてもうまくできた」と6人の演武を褒めたたえた。
桜会は8月の荘内大祭でも演武を披露する予定。