2014年(平成26年) 6月10日(火)付紙面より
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6月の年金支給日(13日)を前に、鶴岡市内の金融機関2カ所で9日、振り込め詐欺などの被害に遭わないよう幼稚園児がお年寄りに呼び掛ける啓発活動を行った。
鶴岡警察署と鶴岡地区金融機関防犯協会が実施。同署によると、県内の今年1月から4月末までの振り込め詐欺などの特殊詐欺事件の被害額は約8700万円で、うち65歳以上の被害が約7100万円と8割を占める。発生件数も昨年より増加傾向で、レターパックなどで現金を送らせる手口が多いという。このため、年金支給日(偶数月の15日)を前に、孫世代の園児の協力でお年寄りの心に響く活動をしようと企画した。
この日は同市内の荘内銀行本店と鶴岡信用金庫本店の2カ所で、近くのマリア幼稚園の年長児24人が二手に分かれ、それぞれ保護者も協力して実施。このうち荘内銀行本店入り口では、園児がパネル文字で「レターパックで送金は詐欺」「不審電話があったら♯9110」のメッセージを掲げながら唱和。来店したお年寄りに園児がクッキーを手渡したり、保護者が啓発チラシを手渡した。
同署生活安全課では「特殊詐欺事件は身近に起きている犯罪で、ちょっとした声掛けで防ぐことができる。レターパックで現金を送ることはできず、周りの人もお年寄りがだまされないように声掛けしてほしい」と話していた。