2014年(平成26年) 9月19日(金)付紙面より
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本年県産新米の出荷式が18日、酒田市のJA全農山形庄内連合農業倉庫(山居倉庫)で行われ、全量「1等米」と判定された主力品種「はえぬき」の新米約24トンが大型トラックに積まれ、県内に向けて出荷された。
初出荷されたのは、庄内たがわ、やまがた、山形おきたまの3JAで収穫された「はえぬき」。初出荷式は新米出荷を消費者に広く告知するとともに、日本穀物検定協会による食味ランキングでの連続「特A」獲得を祈願しようと、JA全農山形(長澤豊運営委員会会長)が企画し、関係者約60人が出席した。
神事で連続「特A」獲得、安全輸送を祈願した後、黒井徳夫運営委員会副会長が「消費減退、過剰在庫など米をめぐる環境はかつてないほど厳しく、概算金も需給環境を反映したものになった。『ごはんの日』を制定するなど米の消費拡大に向け、JAでは新たな取り組みも提案している。厳しい情勢に打ち勝つためにも絶大な支援・協力を」とあいさつし、テープカット。同市の浄徳幼稚園年中児55人が風船を飛ばし、羽黒山伏によるほら貝が鳴り響く中、新米を積んだトラックが山居倉庫を後にした。
JA全農山形米穀集荷販売課の堀豊課長は「17日現在、収穫された全量が1等米だった。しかし、8月中旬からの日照不足は否めない。これからは適期刈り取りを広く呼び掛けていきたい」と述べた上で、「販売環境はこれまで経験したことがないほど厳しい。戦国時代という認識だ。戦略的に価格を提示し、しっかりと早期販売に努めたい」と語った。