2014年(平成26年) 4月26日(土)付紙面より
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里山に春の訪れを告げるカタクリが見頃を迎えるのを前に24日、鶴岡市温海川の「温海川かたくり園」で地元の有志たちが園内の整備作業を展開。咲き始めたカタクリが春風に揺れる中、遊歩道の整備や冬の間にクリの木から落ちた枝の片付けなどを行った。
同園は、地元で「農家レストランキラリ」を経営する大井喜助さん(72)がカタクリの花の保全や新たな観光名所をつくろうとカタクリが自生する土地の所有者の了解を得て遊歩道などを整備し、昨年に開園した。
すっきりと晴れたこの日は有志8人が作業に参加。カタクリの保護や観光客の安全のため遊歩道沿いや崖側にくいを打ってロープを張り、冬の間に雪の重みで折れたクリの木の枝を片付けるなど手分けして作業を行った。
同園は国道345号沿いの「農家レストランキラリ」から西方約500メートル付近。開園は26日から。見頃になると山の斜面約1万平方メートルいっぱいにカタクリが咲き誇り、辺り一面を春色に彩るという。入場チケットは同レストランで取り扱う。同園の維持管理のため大人1人100円の協力金を募っている。
来月3―6日は同レストランを会場に旬の山菜を中心に地元の農産物を販売する「かたくりまつり」を開催する。
大井さんは「昨年は多くの温泉客から足を運んでもらった。今年も早速問い合わせが来ている。家族連れで自然を楽しんでほしい」と話していた。
2014年(平成26年) 4月26日(土)付紙面より
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鳥海山(2236メートル)の中腹を通り遊佐町と秋田県にかほ市を結ぶ山岳観光道路「鳥海ブルーライン」(延長約35キロ)の本県側開通式が25日、同町小野曽集落の旧料金所前で行われた。神事でシーズン中の無事故と登山者らの安全を祈願。その後、パトカーの先導で約40台が、雪の回廊を県境までパレードした。
開通式では、地元・鳥海山大物忌神社の神官が、シーズン中の無事故を祈っておはらい。続いて本宮茂樹遊佐町副町長が、鳥海山を取り巻く3市と共に「鳥海山ジオパーク」の認定に向けて取り組んでいることを紹介した上で、「秀峰・出羽富士の魅力を全国に発信していく」とあいさつした。地元選出県議が祝辞。庄司茂正NPO法人遊佐鳥海観光協会理事長ら8人がテープカットした。前日の午後8時から並び、一番乗りした仙台市の会社員・山下克治さん(40)に花束と記念の「花笠人形」や女鹿産のアオサなどが、30番目までに絵馬などが贈られた。
その後、鳥海太鼓の勇壮な演奏に送られ、パトカーを先頭にパレード。場所によって3メートル余りの雪の回廊が続く中、パレードの車は強い日差しで真っ白に輝く雪の壁を縫うように走行し、秋田県側との同時開通セレモニーが行われる県境を目指した。
凍結の恐れがあるため当面、夜間通行止めの措置が取られる。