2015年(平成27年) 1月22日(木)付紙面より
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日本酒の蔵元の軒先などにつるして新酒ができたことを知らせる「酒林」作りが、鶴岡市の出羽商工会大山支所で行われている。杉の枝葉で作られる大小さまざまな酒林は大山地区の各酒蔵などに設置され、2月14日に開催される「第20回大山新酒・酒蔵まつり」の盛り上げに一役買う。
酒林は杉の葉を束ねて球状に仕上げるもので「杉玉」とも呼ばれる。この時期につるし、「今年も寒仕込みのうまい新酒ができた」と知らせる意味があるという。4つの蔵元がある酒どころの同地区では毎年、新酒・酒蔵まつりを前に、製作実行委員会(小野寺光廣委員長)のメンバーが酒林作りに取り組んでいる。今年は小野寺会長をはじめメンバー7人が担当。今月9日から製作を開始した。
20日は4人が分担作業で酒林作りに励んだ。核となる金属やプラスチック製の「かご」に次々と杉の枝を差し込み剪定(せんてい)ばさみで丁寧に刈り込み、形を整えた。小野寺会長は「出羽庄内森林組合の協力で、軽トラック4台分の杉の葉を準備できた。今年も新酒・酒蔵まつりが大盛況となることを願い、協力し合って作業を進めている。酒林がつり下げられるのを楽しみにしていてほしい」と話していた。
作業は今月末まで行われ、直径約30センチの小さなものから約1・5メートル、重さ80キロの大型のものまで大小14個を製作。来月4日には各蔵元の軒先に設置される。