2015年(平成27年) 5月30日(土)付紙面より
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県漁業協同組合(酒田市、五十嵐安哉組合長)が出荷を自主規制していた庄内浜を代表する初夏の味覚・岩ガキ漁が28日朝、吹浦、酒田、由良、豊浦、温海の5海域で解禁された。昨年よりも1日早い解禁。
ノロウイルスによる食中毒発生の可能性を考慮して県漁協では海水温が上がるまで採取を自主規制。県庄内保健所と県漁協が行った試験採取の結果、鶴岡市の加茂、念珠関を除く5海域で安全性が確認されたため解禁した。
遊佐町の吹浦漁港からは初日、5隻が出漁した。港内の消波ブロック周辺で潜って採取し、午前11時ごろまでに帰港。漁船上で出荷準備を行い、包丁を使って殻に付いた海藻を剥がす「カキたたき」の後、発泡スチロール製トロ箱に10キロずつ丁寧に入れていた。「岩ガキ漁に携わって40年余」という日光丸の赤塚光和船長(70)=吹浦=は「採取する人が増えていることもあるが、年々資源が減っている感じがする。これからは守ることも考えていかなければ」と話していた。
念珠関の解禁は31日以降、加茂は7月1日以降になる見通し。赤塚船長によると、岩ガキ漁は6月下旬―7月中旬をピークに8月いっぱい行われるという。