2015年(平成27年) 6月6日(土)付紙面より
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初夏の味覚、サクランボがシーズンに入り5日、庄内の産地となっている鶴岡市櫛引地域の「くしびき観光果樹園紹介所」もサクランボを皮切りに開所した。開園に先立ち地元の保育園児がサクランボ狩りを楽しんだ。
櫛引地域では西片屋を中心に11のサクランボ農園があり、この日から順に今シーズンの営業をスタート。県庄内総合支庁農業振興課によると、今シーズンは4月9日に霜が発生したことから一部で花が枯死する被害が出たものの、5月27日に発表された作柄調査では「平年並み」となっているという。
庄内地域では昨年度、生産者や行政、農協などオール庄内体制で日本海側のサクランボ産地形成を目指す「庄内さくらんぼ生産振興協議会」(会長・大渕光一県庄内総合支庁農業技術普及課長)が設立されたことから、広くPRを兼ねて初めて開所式を行うことにした。
この日は同市西荒屋の産直あぐり駐車場で開所式が行われ、同協議会副会長で県庄内総合支庁農業振興課の地主徹課長が「目指すのは多様な観光ニーズに対応した日本海側のブランド産地の確立。高品質安定生産の推進などに取り組んでいきたい」とあいさつ。櫛引観光協会の澤川宏一会長が開所宣言を行った。
開所式には本県の農林水産物をPRするマスコット「ペロリン」も登場し、澤川会長が櫛引産サクランボをプレゼント。サクランボはあぐりの買い物客らに振る舞われた。
一方、開所式を前に櫛引南部保育園(伊藤るり子園長、園児44人)の3―5歳児29人が「平藤農園」(西片屋)を訪れ、一足早くサクランボ狩り。真っ赤に実った早生品種「紅さやか」を口にし、「おいしい」と笑顔を見せていた。
同農園では3アールで約10種、80本を栽培。代表の平藤和喜さん(63)によると、収穫は例年より1週間ほど早く、主力の佐藤錦は今月中旬ごろから収穫する見込みという。