2015年(平成27年) 11月3日(火)付紙面より
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鶴岡市の加茂水産高(佐藤淳校長、生徒141人)の伝統行事「水納め」が1日、同校裏手の加茂レインボービーチで行われ、生徒たちが海での学びに感謝しながら秋の海を泳いだ。
水産高校生の心意気を示そうと、1946(昭和21)年の開校以来、5月1日の「水開き」とともに欠かさず続き、70回目を迎えた。実習中の生徒などを除き約90人が参加した。
同校によると、この日午前8時の気温は13度、海水温は例年並みの14・9度で、風が強く、沖合の離岸堤には波がぶつかりしぶきを上げていた。
大勢の保護者や地元住民、近くの加茂水族館を訪れた行楽客らが見守る中、海岸に整列した生徒たちは「わっしょい、わっしょい」と声を出して両手を上げて屈伸する準備運動で気合を入れた。海に入ると「はっこい」と叫ぶ生徒もいたが、水を掛け合ったりして約30メートルを泳ぎ切った。
卒業後はタンカーの船員になる海洋技術科3年の相馬聖哉君(17)は「風があって寒かったが、最後の水納めなので海に感謝しながら泳いだ。高校生活3年間のいい思い出になった」と話していた。