2015年(平成27年) 4月17日(金)付紙面より
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鶴岡市観光ガイド協議会(村岡敏会長)の清掃活動が15日、鶴岡市街地で行われた。同会のボランティアガイドたちが、鶴岡公園や川端通りなどの観光スポットでごみ拾いや案内板の汚れを拭き取るなど汗を流した。
日頃観光客を案内している各スポットに感謝を込めるとともに、大型連休を目前に「きれいな鶴岡市」で観光客を出迎えようと、十数年前から毎年この時期に実施している。
今回は同会に所属する観光ボランティアガイド約20人が参加。鶴園橋から川端通りを歩き千歳橋までと、鶴岡公園から大督寺までの2コースに分かれ、午後1時前に清掃活動を開始した。
このうち川端通りのコースは10人ほどのメンバーが参加。路上に落ちている吸い殻やビニールごみ、バス停留所の待合席の下にたまった落ち葉などを拾い集めた。また、三雪橋の案内看板や女流作家・田沢稲舟の銅像などの汚れを拭き取った。
この日は好天に恵まれ、桜も見頃。メンバーの一人は「近年は市街地を徒歩で巡る観光客も増えてきた。三雪橋は特に観光スポットとなっている。観光客が気分よく過ごせるよう、きれいな鶴岡をPRしたい」と話していた。
2015年(平成27年) 4月17日(金)付紙面より
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鼠ケ関「神輿流し」
鶴岡市鼠ケ関の弁天島に鎮座する厳島神社(本間雅春宮司)の例祭行事「神輿(みこし)流し」が15日、同地区で行われた。神輿を担いだ地元の若者たちが鼠ケ関川で水を掛け合い、今年の豊漁を祈願した。
神輿流しは、250年以上前に始まった。地区内を流れる鼠ケ関川の河口で漁師の網に掛かった弁天像が見つかり、村人が手厚く祭ったところ豊漁が続いたとの伝説に由来する。
この日は午前10時ごろ、神輿を担ぐ「精進徒(しょうじんと)」と呼ばれる白装束に身を包んだ地区内の男衆約20人が、はかま姿の行列約200人と共に厳島神社を出発。猿田彦舞を奉納しながら、約4時間をかけて地区内を練り歩いた。家々では体の内側から身を清めるためのお神酒が振る舞われ、精進徒は千鳥足になりながらも「セレロレ、ローレ」と独特の掛け声を上げながら鼠ケ関川を目指した。
午後2時ごろ、すっかり出来上がった精進徒たちが川岸に到着。神輿とともに身を切るような冷たさの川へと入っていった。例年に比べ増水しているという流れの中、神輿や互いの体に水を掛けながら河口までの約100メートルを3往復した。
川沿いには多くの見物客やアマチュアカメラマンが集まり、豪快に水を掛ける精進徒の威勢の良さに歓声を上げていた。
精進徒として参加した平方修さん(37)=同市鼠ケ関=は、「1升以上飲んだが、不思議なことに祭りはいくら飲んでも酔わない。身を切るような冷たさに、身が清まったと体で感じることができた」と神輿流しを終えた達成感をにじませた。
由良「神輿渡し」
鶴岡市由良で15日、白山神社の例大祭が行われた。強い雨風が吹き付ける中、豊漁を願って地元の男衆が白山島まで神輿を担いで渡る勇壮な伝統行事が繰り広げられた。
同神社の祭神は、海を渡ってきた伊邪那伎命(いざなぎのみこと)など3柱とされる。海が荒れて出漁できない日が続いた時にお参りすると、波が穏やかになると伝えられている。
この日は昼ごろから約30人の男衆が神輿を担いで地区内を巡り、氏子の家で振る舞い酒を受けた。また、はかま姿の氏子や振り袖姿の女性たちが大通りを練り歩き、子供たちも小さな神輿を担いで祭りを盛り上げた。
夕日が沈み周囲が暗くなった午後6時すぎ、神輿が海岸へ到着。次第に雨風が強くなったが、男衆が神輿を担いで海へ入ると祭りは最高潮へ。腰まで海に漬かり、大声を出して神輿を左右にあおりながら白山島を目指した。
300キロ余りの神輿に悪戦苦闘しながら男衆が島を目指す間、白山橋の上の祭り客から「頑張れ!」「あと少し!」と声援が飛んでいた。