2016年(平成28年) 3月10日(木)付紙面より
ツイート
月山の豪雪や暮らし、祈りに触れるアジア向けのインバウンドツアーの一行が、9日まで2泊3日の日程で鶴岡市などを訪れ、羽黒山でのスノーシュー体験など冬の観光を楽しんだ。
インバウンドツアーは、月山を取り囲む鶴岡、庄内、西川、大蔵、戸沢の5市町村で組織する月山ジオパーク推進協議会(会長・小川一博西川町長)が事業主体となって企画。地層や地形など自然豊かな公園である日本ジオパーク申請に向けて活動する同協議会が、国の地方創生交付金の採択を受けて広域観光事業として2月末から実施している。
5市町村がそれぞれ受け入れ窓口となって、全15コースのツアーを造成。今回訪れているのは、鶴岡市と庄内町が受け入れる計3コースの台湾、タイ、中国・上海からの一行合わせて約70人。一行はそれぞれ7日に庄内空港や仙台空港から鶴岡市に入り、同日夜はあつみ温泉の萬国屋で歓迎レセプション。8日午前は出羽三山神社を参拝し、昼食は精進料理を味わった。
午後から庄内町に移動した1コースを除き、台湾とタイからの一行が同日午後から羽黒山で雪山体験。路面に雪はないものの、路肩にはまだ数メートルの雪の壁が残る休暇村羽黒周辺で雨の中、スノーシュー体験などを行った。
タイから訪れたキップワ・ワラポンさん(49)は「北海道やニュージーランド、中国のハルビンにも行ったことがあるが、ここの風景は美しくて感動した。特別なものがある。雨だけどすごく楽しい」と話していた。
9日は庄内町に移動し風車見学などをした後、舟下りなどを体験。インバウンドツアーは最終となる一行が9日から来日し、事業全体ではアジアからと国内在住外国人らを合わせて約1000人を受け入れる計画。