2016年(平成28年) 3月24日(木)付紙面より
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鶴岡南高校・国際文化ゼミの生徒8人が藩校・致道館(国指定史跡)を解説する英語のハンドブックを製作し22日、市観光連盟(会長・早坂剛鶴岡商工会議所会頭)に500部を寄贈した。
同市が県内で唯一、県教委が指定する英語教育推進モデル地区として小中高連携授業などに取り組んでいることから、郷土の良さを英語で情報発信する学習を深めていた同校に市がハンドブック製作を依頼。自ら課題設定し研究を深める週1回(1時間)の「鶴南ゼミ」の時間を利用し、国際文化ゼミに所属する2年生8人が昨年夏ごろから取り組んできた。
致道館を見学し関係者に話を聞くなど理解を深め、連携授業で交流のある小学生にも分かるような内容にするよう工夫。出来上がったハンドブックはA3判を四つ折りにしたもので、致道館の歴史や学習内容の説明、論語4編を英訳し掲載。論語にはイラストを添えるなど高校生らしいユニークで柔軟な仕上がりとなった。
この日は致道館で贈呈式が行われ、同ゼミの8人が参加。代表して五十嵐聡子さん(17)と安田優理さん(17)の2人が早坂会長にハンドブックの一部を手渡した。早坂会長は「大事に使わせていただく」とお礼。早速、鶴南高の外国人常勤講師のロバート・ロジャーズさん相手に館内を英語で案内した。
安田さんは「資料のいっぱいある情報の中から、特徴的なところを選んで英訳するのが大変だった。鶴岡を訪れる人が増えるきっかけになれば」、五十嵐さんは「小学生にも分かるように工夫した。論語は英語の方が理解しやすかった。これで終わりでなく、まだまだ改善の余地があると思うのでもっといいものにしていきたい」と話した。
ハンドブックは致道館や観光施設で活用していく。