2016年(平成28年) 6月12日(日)付紙面より
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酒田市立第六中学校(齋藤司校長、生徒419人)で9日、外部講師による進路講話が行われ、1年生が同市内のスポーツ店社長で健康づくりのNPO法人「元気王国」理事長の佐藤香奈子さんから、地元の魅力や働く楽しさを聞いた。
市教育委員会のキャリア教育「酒田っ子はぐくみ事業」の一環。今回は新たな試みとして、地元の若者有志が市内のライブハウスで、多彩なゲストを迎え地元で働く魅力を語ってもらっているトークイベント「酒田モシエノ大学」と連携。出張版の同大学として開いた。
この日は1年生126人が参加。佐藤さんが、農業兼ウェブデザイナーの中村雄季さん(遊佐町)との対話形式で、東京への進学や両親が経営していたスポーツ店への就職、NPOを立ち上げた経緯など自身の体験を語った。
佐藤さんは大学時代、国立公園を管理する欧米のパークレンジャーに憧れていたが、国内に該当する仕事がないために断念。アルバイトでお金をため、卒業後は1年間、ニュージーランドに遊学。その経験から「現地では自己責任の重さを感じた。みんなもぜひ海外に行き、また地元に帰ってきて」と呼び掛けた。
また、海から鳥海山頂を目指す環境スポーツイベント「SEA TO SUMMIT」を始めた動機については「他県の人は鳥海山など地元を『良い所』というが、地元の若者は『何もない』という。地元の魅力を知ってほしかった」など地域への思いを語った。
酒田モシエノ大学を主宰するライブハウス経営・松浦祐治さんは「高校への出張はあるが、中学は初めて。夢や目標を持つ大切さを伝えたいので、理解度を検証しながら、小学生にも拡大できれば」と話した。
酒田六中では来月に2年生、9月に3年生を対象に、それぞれ別のゲストで出張版モシエノ大学を開く。