2017年(平成29年) 2月16日(木)付紙面より
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鶴岡市の加茂小学校(樋坂聡校長)で14日、近くの加茂水産高校(佐藤淳校長)の生徒たちによる救急法を学ぶ出前教室が行われた。児童たちが、講師役の高校生から心肺蘇生法や、AED(自動体外式除細動器)の使い方を学んだ。
加茂水産高は、海洋資源科アクアライフ系の2年生が日本赤十字社の救急員養成講座で救急法を学んでいる。生徒が小学生に学んだことを伝えることで、自らの知識や技術を再確認し、児童たちにも救護への理解を深めてもらおうと、2007年度から近隣の小学校で実施している。加茂小学校への出前授業は今回で5回目。
加茂水産高の生徒7人が講師役を務め、加茂小の5、6年生合わせて12人に指導した。初めに加茂水産高の生徒たちが用意したパソコンのスライドで「AEDって何?」「いつ使うのか」「使うとどうなるのか」などAEDの基礎知識を説明。その後3班に分かれてダミー人形と訓練用AEDを使い実技訓練。「肩をたたいて意識の有無を確認」「人工呼吸、心臓マッサージの方法」「AEDの使い方」などを手取り足取り指導していた。
授業の最後には、加茂水産高の生徒が、加茂小の児童一人一人に手作りのお守りをプレゼント。今春小学校の統廃合で閉校する加茂小を忘れないでもらいたいとの思いを込めて作ったという。
加茂小6年の秋野いおりさん(12)は「分かりやすく教えてくれて覚えることがきた」、加茂小の卒業生という加茂水産高2年の石名坂龍斗さん(17)は「卒業した学校へ出前教室で訪問して感慨深い。今日は精いっぱい教えた」とそれぞれ話していた。