2017年(平成29年) 5月17日(水)付紙面より
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庄内町廿六木地区で15日、宮中の恒例行事「新嘗(にいなめ)祭」に献上する穀物御田植祭が行われ、強い雨の中、関係者が丁寧に苗を植えて豊作を願った。
新嘗祭は11月23日、天皇がその年に収穫された穀物を神に供え、五穀豊穣(ほうじょう)を感謝する儀式。都道府県知事の推薦を受けた希望農家が「任意献納」している。県では8ブロックの回り持ちで実施。今年は精米を庄内町廿六木、農業、高梨是男さん(70)、精粟をJAあまるめ代表理事組合長の森屋要二さん(62)が献上する。
激しい雨の中で行われた神事には県や町、農業関係者など約50人が出席。高梨さんと森屋さんが水田に入り「つや姫」の苗を1株ずつ手で植え、関係者が玉串をささげて五穀豊穣を祈った。
神事の後、高梨さんは「こんなに幸せなことはない。感謝の気持ちでいっぱい。献上米にふさわしいつや姫生産のため努力する」、森屋さんは「アワ栽培に関しては未熟だが、県の指導を頂きながら県に恥じないアワ作りに励む」とそれぞれあいさつした。その後、同地内のほ場に移動し、アワの苗を植え付けた。
新嘗祭の穀物を献上するのは旧余目町で1960年以来57年ぶり、庄内町では2002年以来15年ぶりという。