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2017年(平成29年) 5月25日(木)付紙面より

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山菜の価値再認識、レシピ学ぶ

 料理研究家のコウ静子さんらを迎えた山菜料理講習会が23日、鶴岡市の産直あさひ・グーで開かれた。雪解けが遅く山菜のシーズンが遅れる朝日地域の山菜を活用する狙いで、韓国料理のナムルとしてごま油やクルミ、いりごまなどを調味料に使ったレシピや、ご飯の上にそれらを載せて食べる「ピビンパ(ビビンバ)」といった新しい食べ方を教わった。

 山菜は雪解け後の春を伝える季節のものとして重宝されているが、採る人も減り、若い世代を中心に食べる人も減っている。庄内でも朝日地域は春の訪れが遅く遅れて山菜が採れるが、山菜の相場が下がった中での出荷となり、価格と折り合わないといったことから採る人が減っているという現実がある。

 そうしたことを背景に、同産直を運営するあさひ村直売施設管理運営組合(渡部一弘組合長)があらためて中山間地域の山菜の価値を学び、若い人も手軽に楽しめるレシピを学ぼうと企画。弟のコウケンテツ氏も料理家として活躍するコウさんと、雑誌「クロワッサン」などのライターとしてアル・ケッチァーノの奥田政行シェフの連載を企画するなど庄内の食を全国に発信した経緯があるフードジャーナリストの斎藤理子さんの2人を招いた。

 この日は同産直の食堂を担当する組合員ら女性を中心に約20人が参加。初めに斎藤さんが講話し、奥田シェフとの出会いで「日本全国食べ歩いたが、庄内の季節ごとの食材が持つ力に驚かされた。中でも一番感動したのが山菜。みずみずしく味が鮮烈で衝撃だった」とその魅力を表現。地元で一般的なてんぷら、おひたしといった料理法について「都会で揚げ物をする家庭はほとんどない。それだけに日本一の山菜を知ってもらうためには食べ方を違った方向からアプローチし、若者を巻き込んで発信した方がいい」と話した。

 その後、コウさんが調理したクルミやみそ、白いりごまで味付けした赤コゴミやゆでたタケノコを塩とごま油で炒めたもの、ウドの酢漬けといった6品のナムルを試食。あえ物といえばごまあえが一般的な中で、みそやごま油、ナッツ類を使った味付け法を伝授。さらに6品を白いご飯の上にきれいに盛り付け、特性のたれを掛けていただく「ピビンパ」を紹介。コウさんは「これにサザエなどの貝類を具に載せてもおいしい」などとアドバイス。参加者には「目からうろこの食べ方」などと好評だった。

 同産直の佐藤照子主任は「小さい頃から山菜はてんぷらかおひたしで食べてきたからお客さんに聞かれてもその調理方法しか伝えられない。今回のレシピは斬新でうれしくて、小鉢料理を提供する『やまのごっつおまつり』ですぐに取り入れたい」と話していた。

山菜のナムルをご飯に掛けて「ピビンパ」にして試食する参加者
山菜のナムルをご飯に掛けて「ピビンパ」にして試食する参加者



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