2017年(平成29年) 5月26日(金)付紙面より
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「みちのくの奇祭」として知られる鶴岡市の天神祭が25日、本祭りを迎えた。同市神明町の鶴岡天満宮には午前中、華やかな長じゅばんに編みがさ姿の「化けもの」が続々と参拝し、振る舞い用の日本酒やジュースを手に街角に繰り出した。
庄内三大祭りの一つに数えられる天神祭は、学問の神様・菅原道真公を祭る鶴岡天満宮の例祭。道真が九州大宰府に流された時、道真を慕う人々が時の権力をはばかり、姿を変えてひそかに酒を酌み交わして別れを惜しんだという故事に由来。鶴岡では「化けもの」姿で道行く人に無言で酒を振る舞い、3年続けて正体を知られずにお参りできると願い事がかなうとされる。別名「化けもの祭り」とも。
25日は午前10時から鶴岡天満宮で祭典が行われ、午後のパレードで菅原道真公役を務める相沢政男さん(56)=竹の露酒造代表=をはじめ、氏子や祭り実行委員の関係者約25人が参列。祭りの無事な催行を願った。間もなく化けもの姿の小学生や親子連れが境内に姿を見せ、学業成就などを祈願。酒やジュースを受け取り、街角へ繰り出した。