2017年(平成29年) 6月9日(金)付紙面より
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母校の18年ぶり優勝に鶴岡のOBは大興奮―。3年前から鶴岡市で夏合宿を行っている立教大野球部(溝口智成監督)が東京六大学野球の春季リーグ戦で、1999年秋季リーグ以来35季ぶり13度目の優勝を果たした。合宿の誘致に関わった鶴岡の同大野球部OBや大学OBらは「こんなにうれしいことはない」「鶴岡の合宿が成果を挙げた。縁起がいい。今夏の合宿で祝勝会を」と後輩たちの活躍に手放しで喜んでいる。
立教大は春季リーグで法政大、早稲田大、明治大、東京大からそれぞれ2勝し勝ち点4を上げ、9勝4敗2分けで全日程を終えた。優勝の可能性を残していた慶応大がリーグ戦最終週第2日の5月28日、早大戦で敗れて1勝1敗となり、3回戦に勝って勝ち点4としても立大を勝率で上回れなくなり、この時点で立大の優勝が決まった。
母校の18年ぶり優勝が懸かった早慶戦のテレビ中継を観戦した鶴岡立教会の石橋政士・前会長(65)は「今季は9回逆転サヨナラや延長でのサヨナラ勝ちもあって、立教らしからぬ粘りの野球を見せてくれた。とにかくうれしい。決定の瞬間に地元のOBらにメールしたら、みんなが知っていた」と話した。今月2日の鶴岡立教会総会でも野球部の優勝が話題になり、校歌を熱唱し盛り上がったという。同会は今年、設立20周年を迎える。石橋さんは「われわれの会の記念の年に合わせたかの優勝。秋の鶴岡の東京六大学の集いは、鼻高々でみんな出席できる」と喜んだ。
立大野球部OBで投手としてリーグ戦で1勝を挙げた経験を持つ鶴岡アートフォーラム館長の五十嵐満さん(60)は「鶴岡の夏合宿の成果を生かして、ぜひ優勝をと願っていたが、本当に実現した」、溝口監督の2年先輩で投手を務めていた鶴岡市議の菅原一浩さん(51)も「最近はあと1勝で優勝という惜しいところまできていた。夏の合宿でしっかりと戦力アップできたのでは。粘りの全員野球でよくやった」と監督を含めた後輩たちの活躍をたたえた。
鶴岡の夏合宿では毎年、南東北大学リーグに所属する東北公益文科大野球部とオープン戦を行っている。立大の溝口監督と社会人野球の同じチームで活躍した公益大の横田謙人監督(47)は「大学選手権で一緒に戦おうと溝口監督と話してきた。先を越されてしまった」と笑いながら、「久しぶりの優勝に、おめでとうと言いたい。六大学のチームと対戦する機会はめったになく、立教の鶴岡合宿はいい機会。また夏に対戦するのを楽しみにしている」と話した。
立大野球部は今夏も7月下旬から8月上旬まで、鶴岡ドリームスタジアムで夏合宿を予定している。