2017年(平成29年) 11月10日(金)付紙面より
ツイート
9月30日から2日間、栃木県のツインリンクもてぎで開催された車両の燃費を競う大会「Hondaエコマイレッジチャレンジ2017」に、酒田市の県立産業技術短期大学校庄内校(尾形健明校長)の制御機械科チームが出場した。同校で8日夕、報告会が開かれ、エントリーした学生たちが1リットル当たり321キロの走行を記録し過去最高となる32位になったことを報告した。
「エコマイレッジチャレンジ」は5人でチームを組み低燃費車を製作・運転し、ガソリン1リットルでどれだけの距離を走行できるか競う大会。同科では毎年、津田勇准教授(機械加工)の研究室所属学生が卒業研究で、次年度出場学生用に車両を製作する伝統がある。
8回目の出場となった今年は、いずれも2年の伊藤瑞季さん(22)=酒田市東大町二丁目・メカニック、小池隆馬さん(19)=鶴岡市伊勢原町・タイムキーパー、野口詩乃さん(19)=同市羽黒町野荒町・ドライバー、田村臣平さん(25)=同市羽黒町押口・記録=と、マネジャー登録の津田准教授の5人でエントリー。昨年度研究室所属学生が製作した車両で挑み、1リットル当たり321キロを記録。前回大会よりも燃費は落ちたものの、大学や短大、高専など対象の「グループ3」に参加した74チーム(うち完走45チーム)中、過去最高位の32位となった。
報告会では他の学生や教職員が見守る中、尾形校長が「庄内校を全国にPRしてくれたことに感謝。継続こそ力なり。技術を後輩たちに伝え、さらなる記録更新を図ってほしい」と激励。伊藤さん、小池さん、野口さんが大会を振り返った。
来年度出場車両の製作に向け現在、伊藤さんは加速の均一化を図るためアクセルコントロールの電動化、小池さんはエンジンを改良し抵抗を減らす研究、野口さんは最適なアクセルワークのためデータ解析にそれぞれ取り組んでいる。伊藤さんは「より扱いやすいものにしたい」、小池さんは「トラブルなく安全に走行できるようにしたい」、野口さんは「空気抵抗を減らすことのできる車体にしたい」と意気込みを語った。