2017年(平成29年) 11月21日(火)付紙面より
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本年度で閉校となる鶴岡市立栄小学校(齋藤範夫校長、児童38人)の閉校式が19日、同校で行われた。在校生や保護者、教職員、卒業生の中高校生、地区住民らが出席し、144年の歴史と伝統を誇る学びやに感謝を告げた。来年4月、京田小との2校統合による新生・京田小としてスタートする。
栄小は、1874(明治7)年、播磨学校(旧播磨村)、永伝学校(旧湯野沢村)として創立。1921(大正10)年に統合して栄尋常小学校、戦後の47(昭和22)年に栄村立栄小、55年に鶴岡市立栄小となり、歴史を積み重ねてきた。鶴岡地域北部の田園地帯にあり、地域との深いつながりの中で学校田を活用したさまざまな取り組みなど、地域と一体となった特色ある教育を進めてきた。戦後の新制小学校以降、1600人を超える卒業生を送り出している。
閉校式には学校教育関係者らも含め約340人が出席。加藤忍教育長の閉校宣言に続き、皆川治市長が「栄小は地域に支えられ、心優しく、たくましい子どもたちを育み、多くの人の心の中で、その歴史と伝統が生き続けている。伝統を受け継ぎ、これからも子どもたちが大いなる成長を遂げることを祈念する」と式辞。齋藤校長が「栄の子どもたちは、みんな素直で優しく、いつも笑顔があふれていて、栄小が大好きです」と声を詰まらせてあいさつすると、出席者からすすり泣きの声が漏れた。
最後の卒業生となる児童代表の6年の上野友羽さんは学校生活を振り返り、「閉校のことを考えると悲しくなるけど笑顔で、栄小に今までみんなを見守ってくれてありがとうと伝えたい。家族や地域の人たちに支えられて栄小で学んだこと、栄の心を大切にしていきたい」と述べた。
式典後は全校児童の発表、正面玄関前に設置した記念碑の除幕、地域住民や地元から離れた卒業生たちも参加した「思い出を語る会」が開かれた。