2017年(平成29年) 12月5日(火)付紙面より
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11月に栃木県で開かれた第55回技能五輪全国大会で、日本料理職種に県代表として出場した鶴岡市立加茂水族館の魚匠ダイニング沖海月の調理師、山口明日香さん(22)が銅賞を受賞した。山口さんは「師匠の指導のおかげ。来年は金賞を目指す」と話している。
技能五輪は23歳以下の青年技能者の技能レベルの日本一を競う技能競技会で、厚生労働省と中央職業能力開発協会などが主催して毎年開催。今年は栃木県宇都宮市などを会場に11月24―27日の日程で開かれ、全国から42職種計1340人が出場。本県からは20職種計38人が出場した。
山口さんは庄内町余目出身。天真学園高食育調理科卒後、地元の飲食店を経て、日本料理の道を究めたいと、2015年8月から沖海月で勤務。須田剛史料理長は天真学園高の日本料理講師でもあり、山口さんも指導してもらっていたという。昨年初めて技能五輪県予選に出場したが、予選敗退。今年こそは、と悔しさをばねに師匠の指導の下、課題の練習に取り組んできた。
日本料理職種の競技では、伝統の味と技を、基本を守った上で手際よく表現することが求められる。「小鯛(こだい)活なます姿盛り」「牛蒡(ごぼう)と鴨(かも)の小袖焼き・菊花蕪(かぶ)甘酢漬け」「芋寿司手綱巻き・蓮根(れんこん)甘酢漬け」の3つの課題をそれぞれ50分の制限時間で仕上げる内容。全国から集まった73人が技を競った。
大会では分単位の綿密なマニュアルを自作して臨み、「自分でも1品目、2品目と順調に進んでいるのが分かった」。3品目で食材を落とすハプニングはあったが「これまでで一番うまくできた」と振り返る。結果は銅賞。庄内勢としては初の快挙という。「4位の敢闘賞を目指していたのでびっくり。いろんな思いが込み上げてきた」。会場で見守っていた須田料理長も喜びを分かち合った。
大会を終えて銅賞の喜びをかみしめるのもそこそこに、既に来年の大会を見据えている。「目をつぶってでもできるように、さらなる高みを目指したい」と意気込む。