2018年(平成30年) 3月10日(土)付紙面より
ツイート
庄内町の各幼稚園、小中学校で8日、友好町の宮城県南三陸町の海で採れたワカメを使った「ワカメ給食」が提供され、子どもたちが「おいしいね」と笑顔で味わった。
両町の交流は合併前から続いている。小学生の体験交流事業などをきっかけに1999年、旧立川町と旧歌津町が友好町の盟約を締結。合併で庄内町と南三陸町となって以降、あらためて盟約を締結し、災害時における相互応援協定も結んだ。
2011年3月11日の東日本大震災発生時、毎日のように庄内町から支援物資が届けられたことに対し、「お礼がしたい」と、翌12年に南三陸町歌津漁協の漁業者がワカメを庄内町へ届けたことを機に庄内町PTA連合会が中心となって「わかめ交流事業」がスタート。毎年11月に庄内町の小中学生や保護者、教員らが南三陸町を訪れワカメの種付けを教わるなど交流が続いている。ワカメ給食は毎年贈られるワカメを、震災を忘れず漁業者へ感謝の気持ちを持って食べてもらおうと実施している。
この日は庄内町の5幼稚園、5小学校、2中学校で南三陸町産ワカメがスープで提供された。このうち、余目一小(阿部雅彦校長、児童236人)では両町の交流の経緯などを紹介する放送を聞きながら、「おいしいね」と味わっていた。交流事業で昨年11月、南三陸町を訪れた6年生の小林真奈さん(12)は「漁師さんに教わりながらワカメの種をロープに付ける作業をした。分かりやすく教えてもらって思い出になった」と振り返り、「ワカメはおいしい。また南三陸町に行きたい」と話していた。