2018年(平成30年) 4月25日(水)付紙面より
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本紙「荘内日報」に「北前船航路の旅―日本海の風景」を連載していた東北公益文科大名誉教授の高橋英彦さん(酒田市)による絵画展「港の風景画展―高橋英彦が描いた北前船航路」が24日、酒田市の県酒田海洋センターで開幕。初日午前から鑑賞者が大勢訪れ、作品に見入っていた。
高橋さんは東京都出身で、慶應義塾大経済学部卒。三菱商事でバグダッド駐在員、ナイロビ駐在事務所長などを歴任後、国連薬物統制計画(UNDCP・当時)のインド事務所長、南アジア地域事務所長。その後、三菱総合研究所客員研究員、日豪ニュージーランド協会専務理事などを務めた。2001年に公益大教授に就任し現在、名誉教授。
「北前船―」は15年1月から隔週で連載。自ら描く2、3枚の水彩画と文章で、江戸期には遠隔地交易の主役だった「北前船」の停泊地を紹介、好評のうちに終了した。
同センターでの個展は2016年に続き2回目。今回は高橋さんが描いた港の水彩画16点を展示している。B4サイズの用紙を横に4枚つなげパノラマ状にした「酒田本港俯瞰―最上川河口風景」は、酒田の中心市街地、港内を行き交う船舶、遠く望む山々を見事に写生、水彩らしい色合いの作品となっている。北前船の中継地だった鶴岡市の加茂漁港を描いた「雪晴れ 天然の良港加茂にて」は船上で働く漁師の描写が細やか。訪れた人は一点一点に見入っていた。入場無料。展示は6月3日(日)まで(月曜休館)。