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2018年(平成30年) 12月12日(水)付紙面より

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鶴岡で来年1月 最後の「寒梅忌」

 藤沢周平さんの遺影に赤いバラを―。来年1月27日(日)に第20回開催を最後に幕を下ろす鶴岡出身の作家・藤沢周平さんをしのぶ会「寒梅忌」で、主催する鶴岡藤沢周平文学愛好会(萬年慶一代表)は、来場者全員に藤沢さんが好きだった赤いバラを献花してもらおうと企画している。同愛好会事務局の川井良三さんは「長く寒梅忌を支えてくれた会員、藤沢文学を愛する多くの人たちの手で遺影をバラで包んでもらいたい」と話している。

 藤沢さんの長女でエッセイストの遠藤展子さんは自身の著書「父・藤沢周平との暮(くら)し」(新潮社)の中で、赤いバラのエピソードをつづっている。
     ◇
 その日は朝から、病院の花屋さんが開くのを待って、父と母の結婚記念日のために、父の好きな赤い薔薇の花束を作ってもらいました。既に父の意識は遠のいていましたが、父と母と夫と私で、父母のお祝いをしました。
 父は、母との約束どおり結婚記念日の一月二十六日まで頑張って、その日の夜、亡くなりました。父、六十九歳の冬でした。
     ◇

 第20回寒梅忌は鶴岡市中央公民館市民ホールで午後1時開演。開演前の正午から開場し、受付で来場者にバラ一輪を手渡し、会場ロビーに設ける祭壇に献花してもらう。

 第1部は同愛好会メンバーが「寒梅忌20年の歩み」と題して対談を行う。第2部は元NHKエグゼクティブアナウンサーで京都造形大教授の松平定知さんが、藤沢作品「蝉しぐれ」最終章を朗読するなど記念講演を行う。松平さんは16回寒梅忌でも講師を務めた。同会場談話室で寒梅忌に関わる絵画や切り絵、写真などの作品を展示する「絆展」も開催する。

 入場無料だが、一般は入場整理券が必要。入場希望者は〒999―7548、鶴岡市みずほ12―5、鶴岡藤沢周平文学愛好会事務局に往復はがきで申し込む。締め切りは来年1月11日(必着)。応募定員は300人。問い合わせは同愛好会事務局の川井さん=電080(3333)7372=へ。

 同愛好会は一般公開の顕彰事業として、藤沢さんの命日(1月26日)の直近の日曜日に寒梅忌を開催してきた。今後は季節の良い時期に新生「藤沢周平をしのぶ会」を立ち上げ、会員の交流を図る活動を主体としていくという。



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