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2019年(令和1年) 6月21日(金)付紙面より

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酒田南高女子生徒が“舞娘修業”に入門

 いずれも酒田市の「舞娘(まいこ)茶屋 相馬樓」(樓主・新田嘉一平田牧場グループ会長)と、酒田南高校(中原浩子校長)が締結した日本舞踊を中心とした伝統文化伝承、起業家精神を持つ人材の育成に関する協定に基づき、日本舞踊を志す同校の女子生徒4人が地方(じかた)として酒田舞娘の育成に尽力している藤間流師範・藤間好百合さん(小鈴姐さん)に入門。今年2月から師事している中学生3人と共に、好百合さんが主宰する同市の花柳界伝承舎「酒田小鈴」で18日夕に行われた入舎式に臨んだ。

 観光による地域活性化は国を挙げて推進しているものの、東北地方は依然として出遅れているというのが現状。同校では「裾野の広い産業」とされる観光分野で、庄内地域、本県をより理解し世界に向けて発信することができる人材の育成に向け、普通科の中に「観光・地域創生専攻」を今年4月に新設した。

 一方、観光事業を通して少子高齢化・人口減少社会を生き抜き、地域を担っていく人材の育成に協働し取り組むため相馬樓と同校は昨年12月、特に同専攻の生徒から礼儀作法、歴史・文化とともに、先見の明で平田牧場グループを起こした新田会長の起業家精神を学んでもらおうと同協定を締結した。

 生徒たちは今年4―5月、相馬樓を訪問して酒田舞娘の華やかな舞を観賞したほか、好百合さんによる講話を聴講したり、日本舞踊の稽古を体験。これらを経て同専攻3人、同じく今春に新設された「グローバル専攻」1人の計4人が好百合さんに入門した。

 入舎式には、生徒計7人と新田会長、中原校長、好百合さんらが出席。新田会長が「酒田舞娘は今年で創設30周年を迎え、感慨深いものがある。舞娘はどこに行っても人気で、世界に誇れる文化。今秋には節目を記念した式典を計画しており、皆さんからもぜひ舞台に立ってもらいたい。頑張って」と激励。さらに25年ほど前に相馬樓の前身、相馬屋を訪れた歌舞伎の故先代中村勘九郎(18代中村勘三郎)さんとのエピソードを紹介し、「地域を挙げてその気にならないと伝統文化は残らない。文化を残せない民族はいずれ滅びると思っている。舞娘のようなしっかりした文化は必ず残していかなければいけない」と生徒たちに語り掛けた。

 中原校長は「入舎おめでとう。文化に言葉はいらない。すっと立っただけで人々が感動するような人、酒田を代表する人に成長してほしい」とあいさつした。中学生3人による舞披露、記念撮影に続き新田会長、好百合さんを囲んで生徒たちが懇談した。

 同校生徒たちは週2回、放課後に伝承舎を訪問して好百合さん、同じく地方の和花羽さんから稽古を受ける。早坂永亜さん(15)=観光・地域創生専攻1年=は「酒田舞娘の舞を初めて観賞した際、日本にこのような伝統文化があることを幸せに感じ、やってみたいと思った。酒田舞娘になれるよう努力していきたい」と話した。

新田会長(前列中央)、中原校長(同右)、好百合さん(同左)を囲む入舎した生徒たち
新田会長(前列中央)、中原校長(同右)、好百合さん(同左)を囲む入舎した生徒たち



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