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2019年(令和1年) 6月21日(金)付紙面より

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鶴岡市小岩川 ブルーシートで屋根の応急処置急ぐ

 新潟県境近くの庄内沖を震源とし、鶴岡市で震度6弱を観測した18日夜の地震から2日たった20日、住宅被害の大きかった同市温海地域では、損壊した屋根瓦の修繕やブルーシートでの応急措置など復旧に向けた作業が続いた。山形地方気象台によると、今回の地震は、県内では2011年3月に起きた東日本大震災の震度5強を超える観測史上最大の震度となり、鶴岡市を中心に酒田市、遊佐町などで計20人が重軽傷を負った。

 鶴岡市の災害対策本部によると、同市内では避難中の転倒や割れたガラスなどで12人が骨折や打撲、裂創など重軽傷を負った。避難所に自主避難した80代女性が気分の不調を訴え、病院に搬送されるケースもあった。

 同市内では19日夜、湯温海地内のあつみ温泉林業センターに近隣の42人が自主避難した。民家などの詳細な被害の全体像は判明していないが、屋根瓦損壊など被害が大きかった温海地域の沿岸部の大岩川、小岩川では、計約300世帯のうち、ブルーシート対応が必要として市に依頼のあった件数が約100世帯に上っている。このうち、小岩川地区約150世帯について、市は19日、応急危険度判定を実施。注意を要する世帯が31、安全対策が必要で危険とされた世帯が25と判定され、それぞれの玄関に黄色と赤色の注意書きが貼られた。引き続き大岩川地区での危険度判定が続き、市は両地区以外での判定についても検討している。

 屋根などへのブルーシート対応は県建設業協会鶴岡支部の協力で進められているが、各世帯の対応終了までには数日を要する見込みという。

 同市内では19日に全小中学校を臨時休校とした。20日はあつみ小と温海中で引き続き休校措置を取った。

 交通機関では、地震発生後に運転を見合わせていたJR羽越本線が20日、始発から全線運行を再開した。ただ、温海地域の小岩川駅はホームの損壊により、停車を取りやめる通過駅の措置で対応している。

 地震は18日午後10時22分ごろ山形県沖を震源に発生。震源の深さ約14キロ、地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定。気象庁は震度6弱を観測した鶴岡市で、大雨警報・注意報、土砂災害警戒情報の発表基準を引き下げる運用を始めた。

 鶴岡市小岩川では20日朝から、市の要請を受けた8業者が現地入り。前日に引き続き被災した民家の屋根瓦を撤去しブルーシートで覆う応急作業に追われた。強い雨が降った19日のうちに屋根の応急処置が間に合わず、雨漏り被害に遭った民家もあり、地元自治会では「不安定な天候を心配している。まずは今日中に空家以外の屋根の応急作業を終えるように協力していきたい」と話した。

 2階の屋根瓦を破損した5人家族の本間源一さん(78)方では、雨が降る前の19日午前中に家族が屋根に上り、自力でブルーシートを覆った。「うちは息子が屋根に上がれたからまだいいが、室内が雨にやられた家もある。危険な作業なので二次災害が起きないように業者の人たちに頑張ってもらうしかない」、地震発生後の19日に一人暮らしの母親(55)のもとに山形市から掛け付けた本間公章さん(30)は「すぐに連絡が取れ、けがなく無事だったのは不幸中の幸い。屋根は大丈夫そうだが、家の中はもう少し片付けないと」と話していた。

屋根瓦を撤去しブルーシートで覆う業者の作業を見守る住民たち
屋根瓦を撤去しブルーシートで覆う業者の作業を見守る住民たち

JR小岩川駅のホームが破損。しばらくの間は列車が停車できず通過措置が取られる=20日午前10時半ごろ
JR小岩川駅のホームが破損。しばらくの間は列車が停車できず通過措置が取られる=20日午前10時半ごろ



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