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荘内日報ニュース


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2019年(平成31年) 1月22日(火)付紙面より

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庄内冬の味覚堪能

鶴岡 日本海寒鱈まつりに2万人

 冬の庄内の味覚を代表する寒ダラを味わう「日本海寒鱈(かんだら)まつり」が20日、鶴岡市の鶴岡銀座通りで開かれた。市民や内陸地方、新潟、宮城、茨城県など県内外から訪れた大勢の観光客でにぎわい、大寒の寒空の下、熱々のどんがら汁に舌鼓を打った。

 どんがら汁を広く紹介し、冬場の観光振興や誘客を図ろうと毎年開催されており、今回で31回目。雨模様の中、主催した実行委員会によると、例年並みとなる約2万人の人出があった。

 銀座通りの約450メートル区間を車両通行止めにし、地元の鶴岡銀座商店街女性の会、鶴岡魚市場青年部、鶴岡鮨商組合、鮮魚店、飲食店など20余りの団体が出店。このうち約半数の団体が計8000食のどんがら汁を用意し1杯600円で販売したほか、地元のさまざまな団体が生タラなど旬の水産物や弁慶飯などを販売。

 午前10時半のオープン時には既に大勢の市民や県外客で大にぎわい。白子やアブラワタ、岩ノリなどが入った熱々を味わい、真冬の味覚を堪能していた。

 市内から家族・親戚で訪れた三浦日和ちゃん(7)=朝暘一小1年=は「魚が大好きで毎年寒鱈まつりが楽しみ。どんがらも食べられます」と笑顔。いとこの難波巧君(2)も白身や汁を口にしてご満悦の様子だった。

 会場では新潟、秋田、北茨城といった地域の各物産展も開かれたほか、日本海荒波太鼓の演奏、抽選会など多彩な催しが行われた。


遊佐 縁起のいい「鱈ふく汁」

 旬を迎えたマダラ(寒ダラ)とフグを一度に味わえる遊佐町の「鱈(たら)ふくまつり」が20日、同町吹浦の全天候型ドーム「ふれんどりぃ」を主会場に開かれ、町内外から訪れた家族連れらが「鱈ふく汁」を堪能した。

 熱々の寒ダラ汁にフグを入れて煮込んだ「鱈ふく汁」を多くの人から食べてもらおうと、NPO法人・遊佐鳥海観光協会(庄司茂正理事長)が1996年から毎年この時期に開いている。味の良さはもとより、「フグ(福)を食べる」とあって、「縁起がいい」と毎年好評を得ている。

 24回目の今年は、昨年より100食多い800食分を用意。あいにくの雨降りにもかかわらず、湯気の上がる大鍋が設置されたテント前は、午前10時半ごろからオープンを待つ来場者でごった返した。岩ノリがたっぷりとトッピングされた熱々の鱈ふく汁を持ってドームに入り、雨の心配なく遊佐ならではの冬の味覚を楽しんでいた。

 酒田市から父母、弟と4人で来場した荒木秀仁ちゃん(3)は、タラを口に運んで「おいしい」と。お母さんは「いつもより多く食べている。この雰囲気が食べさせるのでしょうね」と話した。ドーム内外では地場野菜や各種加工品の販売、寒ダラの解体実演、太鼓演奏といったイベントも行われ、行楽客でにぎわった。

寒ダラ汁を煮る湯気が至る所から立ち上る会場。開始早々から多くの人出があった=鶴岡市
寒ダラ汁を煮る湯気が至る所から立ち上る会場。開始早々から多くの人出があった=鶴岡市

家族連れらが訪れ、「鱈ふく汁」の味を堪能=遊佐町
家族連れらが訪れ、「鱈ふく汁」の味を堪能=遊佐町


2019年(平成31年) 1月22日(火)付紙面より

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鶴岡市加茂地区で戦後から親しまれた 「うさぎやのコロッケ」復活へ

 鶴岡市加茂地区で戦後から60年ほどの間親しまれた「うさぎやのコロッケ」を地域の特産として復活させようと、地元住民らが活動している。20日、加茂コミュニティセンターで試作・試食会があり、素朴なジャガイモコロッケにノスタルジーを感じながら味わった。今後、加茂で開催されるイベントなどで販売する予定。

 コロッケは、渡會精肉店で販売していた逸品。2代目店主の渡會勲夫さん(79)の高齢化などによって10年ほど前に閉店すると、食べる機会はなくなった。渡會さんは「普通のコロッケだけど、人気だった。学校も近かったからね」と当時のにぎわいを懐かしむ。

 渡會さんの母で、2013年に101歳で亡くなった茂子さんを中心に家族で調理しており、多い時には1つ50グラムのコロッケを1日200個ほど作っていたという。加茂地区の家庭の食卓に並んだほか、旧加茂中学校の生徒などにもなじみ深い味。「うさぎや」の由来は精肉店開業前に、採毛を目的としたアンゴラウサギの養兎(ようと)を家業としていたことから。

 地域づくりの一環で、地域の特産品を作ろうと、加茂地区自治振興会と鶴岡市で17年に発足した「グランドデザイン検討委員会産業チーム」が主体となって、懐かしのコロッケ復活に向けた取り組みがスタート。渡會さんから聞き取りしたレシピを基にして、試作・試食会を今回初めて開いた。

 当時の味を知る人などに参加を呼び掛けたところ、この日は地区住民合わせて18人が参加。渡會精肉店で当時使われていた業務用の電動ミキサーも使って調理した。ジャガイモ約3キロ分を用意し、塩加減や、揚げ方などで差をつけて12パターンを作った。

 完成後は「こんなにコロッケ食べる機会ないね」などと和気あいあいと試食。「男爵イモで、塩1グラム、ラードを使って揚げたものが一番近い」との意見でまとまった。同自治振興会の田中正志会長(70)は「中学生の時、クラスで要望を取ってまとめて買いに行ったのを思い出した。この味だ」と目を細めた。

 渡會さんも「昔を思い出した。この企画を立ち上げてくれた方々に感謝」と感慨深げに話していた。

 同自治振興会で地域振興部長を務める阿部幸男さん(54)は「10月中旬に開催する港オアシス加茂秋祭りで販売できれば。今後も、加茂の味として2弾3弾と進めていきたい」としていた。

精肉店で使われていたミキサーはまだ現役。使い方を説明する渡會さん(右)
精肉店で使われていたミキサーはまだ現役。使い方を説明する渡會さん(右)



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