2019年(平成31年) 4月27日(土)付紙面より
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再生可能エネルギー事業会社のジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE、東京都港区、竹内一弘社長)は25日、鶴岡市内では初となる大型風力発電施設「JRE鶴岡八森山風力発電所」の建設工事起工式を、同市三瀬の八森山で行った。風力発電機5基を建設し、2021年1月に運転開始を予定し、全量を東北電力に売電する。
JREは14年に酒田市宮海の風力発電設備8基の譲渡を受けるなどして、風力発電事業に参入。新たな事業地を探す中で、県の再生可能エネルギー活用適地調査で風力発電の適地の一つとされた三瀬地区の山間部を候補地とした。
三瀬地区の八森山山頂付近から南側の小堅地区、山五十川地区にかけての尾根に、長さ54メートルの羽根(3枚)を高さ85メートルのタワーが支える出力3400キロワットの風力発電機5基を設置し、合わせて17メガワットの発電設備とする。
年間計画発電量は約3690万キロワット時で、一般家庭約1万250世帯分の年間消費電力量に相当するという。三瀬地区に発電所の事務所を構える。
起工式には県や鶴岡市、地元自治会、施工業者の戸田建設と地元協力会社の佐藤工務など工事関係者ら約60人が出席。竹内社長がくわ入れするなどの神事を行った。竹内社長は「地元の理解と支援でここまでくることができた。地球温暖化の防止、地域経済の振興に貢献し、地域の皆さんに長く愛され、発展していける施設にしていく」とあいさつ。来賓代表で皆川治市長は「鶴岡から持続可能なクリーンエネルギーの活用が進むことを、地域みんなが大いに期待している」と祝辞を述べた。
県内での今後の電源開発について、竹内社長は「庄内沖での洋上風力発電事業も今後、検討していきたい」と話した。今回の発電所設置に伴い開削する工事用道路は、終了後には林道として活用される予定。
2019年(平成31年) 4月27日(土)付紙面より
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鳥海山の中腹を通り遊佐町と秋田県にかほ市を結ぶ山岳観光道路「鳥海ブルーライン(県道鳥海公園吹浦線)」(延長約35キロ)が26日午前、全線開通。曇り空の中、待ちかねた行楽客らが訪れ、県境近くに形成された「雪の回廊」のドライブを堪能した。
この日、遊佐側では吹浦地区の小野曽ゲート前で開通式が行われ、神事でシーズン中の無事故と登山客の安全を祈った。時田博機町長が「鳥海山はわが町のシンボル。誇りに思い、ジオパーク関連などの学びを深めて日本全国、全世界に発信していこう」とあいさつ、梶原宗明、阿部ひとみ両県議、土門治明町議会議長が祝辞を述べた。
テープカットなどに引き続き、鳥海太鼓の演奏が響く中、パトカーを先頭に大平山荘に向け出発。関係者によると、今年の積雪量は例年に比べ多く、標高1000メートルの大平山荘付近や県境付近は雪に包まれ、道路沿いは3―4メートルの雪の回廊となっていた。
凍結の恐れがあるため当面の間、午後5時から翌朝8時まで通行止めとなる。