2020年(令和2年) 4月7日(火)付紙面より
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県は5日、新型コロナウイルス感染症に関する県衛生研究所のPCR検査で、新たに3人の感染が確認されたことを公表した。そのうち1人は鶴岡市在住の20代男性で、庄内地域では初の感染者の確認。鶴岡市は5日夜、対策本部会議を開き、市内小中学校の始業を4月20日以降に延期するなどの措置を取った。県は6日午後3時半から記者会見を行い、詳細を説明する。これで県内の感染確認は計13人となった。
県薬務・感染症対策室によると、鶴岡市在住の20代男性については他県の自治体からの依頼で健康観察を行っていた。
関係者によると、この20代男性は、鶴岡市山田のTDK庄内鶴岡工場に勤務している。同工場は、庄内保健所の指導を受け対応に入る。
5日のPCR検査は県内在住者24人を対象に行われ、このうち3人が陽性だった。鶴岡市の20代男性の他に陽性だったのは上山市在住の50代女性と米沢市在住の20代男性。県は3人の感染経路や行動歴などについて調べている。
鶴岡市内在住者に新型コロナウイルス感染が確認されたことを受け、市は5日午後10時半から市役所で対策本部会議を開き、市内の全小中学校の始業を4月20日以降に延期するとともに、6日から加茂水族館や市立図書館、小真木原総合体育館、荘銀タクト鶴岡など市の施設を20日までをめどに休館することを決めた。
小中学校の始業については7、8日に予定していた。始業開始とともに入学式も20日以降に延期する。一方、市の主要施設については中央公民館、鶴岡アートフォーラム、致道館、大寶館、松ケ岡開墾場なども6日から休館とした。
市健康課は各地区コミュニティセンターなどで実施予定の集団健診(特定健診、胃がん・大腸がん・呼吸器検診)を当面の間、中止する。
また、致道博物館は6日、市の対応を踏まえ、当面の休館を決めた。
5日夜の対策本部の会議終了後、皆川治市長は「市民生活への影響が最小限になるよう、危機感を持って対応していく」と述べ、市民に対し県外との不要不急の往来は当面控える、これからの花見では感染を避ける行動を取るなどの感染拡大防止に向けた対応を呼び掛けた。