2020年(令和2年) 9月9日(水)付紙面より
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鶴岡市の大山小学校(宮野弘校長)で8日、1年生57人がだだちゃ豆の1系統「尾浦」の収穫を体験した。全国で展開されている食育プログラム「大豆100粒運動」の取り組みの一環で、校内の菜園で大きく育った枝豆に児童たちは「抜けない」「実がいっぱい」と笑顔を見せた。
同運動は、子どもたちに命の尊さや食べ物の大切さを教えるとともに、国産大豆の復活と日本の食文化の正しい伝承などを目的に、料理研究家で随筆家の辰巳芳子さんが提唱し、全国の小学校などで取り組まれている。同校は辰巳さんと親交がある「つけもの処本長」(同市大山一丁目)の本間光廣会長(74)の提案で、2015年から継続して活動している。今年は、6月1日に1年生が種をまき、約3カ月間水やりなどして育ててきた。尾浦は大山地区で育種され、地元の古い地名を付けた枝豆。
収穫を迎えた8日、本間さんが訪れ、「こんなに立派に育ったのは、皆さんが一生懸命に育ててくれた結果。命の大切さを学んで、種を次の1年生につないでほしい」とあいさつ。児童たちは自分の肩ぐらいまで伸びた枝豆を1人2株ずつ収穫。根がしっかり張ってなかなか抜けない株もあり、先生たちに手伝ってもらう姿もあった。
蛸井海晴君(6)は「抜くのが大変だったけど、いっぱい実があってうれしい」と笑顔で話した。
2株のうち1株はゆでて給食で食べ、もう1株は自宅に持ち帰り。収穫せずに残したものは成熟させ、大豆からきな粉を作ったり、来年の1年生につなぐ種にするという。