2020年(令和2年) 11月24日(火)付紙面より
ツイート
鶴岡市の伝統産業「シルク」をテーマにしたイベント「シルクノチカラ2020」が22日、同市の荘銀タクト鶴岡で開かれた。市内の高校生たちが、鶴岡のシルクの歴史やシルクチーフ製作などに関する課題研究を発表するとともに、鶴岡産シルクを使ったファッションショー「シルクガールズコレクション」でシルクの魅力をアピールした。
鶴岡「サムライゆかりのシルク」推進協議会(会長・皆川治市長)が昨年度に続き開いた。同市が2017年に日本遺産「サムライゆかりのシルク」に認定されたことを踏まえ、若者が伝統的な地域資源を生かし取り組む成果を紹介するもの。
前半の課題研究発表会では、鶴岡工業高定時制、同全日制、鶴岡中央高、鶴岡南高の3校の4チームが、鶴岡のシルクの歴史や養蚕の自動化、絹タンパクの抽出などについて発表。このうち鶴工全日制は創立100周年を記念し、自分たちでデザインや捺染を行いシルクチーフを製作した経緯を発表し、「ものづくりの楽しさを実感できた」とした。
後半のシルクガールズコレクションは、鶴岡中央高総合学科家政科学系列被服系の生徒が2010年度から続けているもので、11回目の今年は2、3年生29人が参加した。リーダーの齋藤琳さん(17)=3年=は冒頭、「コロナ禍で先が見通せない状況だからこそ、希望を持って前に進み、鶴岡シルクを通し世界とつながりたい」とあいさつ。学校再開(5月25日)後の7月から制作した鶴岡産シルク100%のウェディングドレス3着をはじめ、シルクを使った44着を、自分たちがモデルとなって披露、会場から惜しみない拍手が送られた。