2020年(令和2年) 11月29日(日)付紙面より
ツイート
2020(第26回)日本管楽合奏コンテスト全国大会(公益財団法人日本音楽教育文化振興会主催)の高校S部門が21日に行われ、審査の結果、東北代表で出場した鶴岡工業高が最優秀賞とともに全国2位に当たる審査員特別賞を受賞した。
コンテストは今回、新型コロナウイルスの影響で、動画による審査となった。高校S部門(3―15人)には全国から選抜された18校が出場。鶴工吹奏楽部(児玉円(つぶら)部長、部員12人)は、「ラメント?旧約聖書『哀歌』に基づいて?」(松下倫士作曲)を演奏し、上位6校が選ばれた最優秀賞を受賞するとともに、最優秀グランプリ賞・文部科学大臣賞の松江西高(島根県)に次ぎ、2位となる審査員特別賞に輝いた。
吹奏楽の古豪として知られる鶴工吹奏楽部。全国大会は56年ぶりの出場だった。演奏曲は暗いイメージが続き、最後に一筋の希望の光を思わせる曲想で、コロナ禍で夢や希望を絶たれ、大きな壁に直面する世界中の誰かに一筋の光が見えるよう、「祈り」をテーマに演奏したという。
3年生の児玉部長は「初めて出場した大会で大きな賞を頂けたことに感動しています。部員一人一人が懸命に音楽と向き合ってくれました。さまざまな縁が私たちをつないでくれたのだと思います。音楽という名の縁を大切に、これからもつないでいきたい」、吹奏楽部の増子牧顧問は「生徒たちが夢中になり、ただひたすら音楽と自分と向き合った思いが少しでも伝わったのだとしたら、とてもうれしいことです。大きな賞を頂けたことは勇気になります。これからも地域の皆さんに元気と笑顔を届けられるような鶴工吹奏楽部でありたい」とそれぞれコメントした。