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2020年(令和2年) 12月24日(木)付紙面より

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やまがた医療緊急事態宣言

 県医師会(中目千之会長)と山形大医学部(上野義之部長)、県病院協議会(武田弘明理事長)の3団体は22日、県内の新型コロナウイルス感染症の患者増加に伴う医療機関の病床ひっ迫を受けて「やまがた医療緊急事態宣言」を発表した。12月に入って県内の新規感染者と重症化リスクの高い高齢者患者の増加で、特に村山地域の感染症指定医療機関の県立中央病院(山形市)は新型コロナ専用病床が満床に近い状態になっており、緊急医療や通常診察に大きな影響が出ている。県内医療関係者は「地域医療崩壊の入り口に立っている」と危機感を募らせており、「県民一丸となった感染防止対策を行うとともに、飲酒を伴う会合やカラオケ、年末年始の帰省の自粛をお願いする」と訴えた。

 発表は県庁記者クラブで行われ、中目会長と上野部長、武田理事長が出席。宣言の内容は▽高齢者を中心に新型コロナの新規感染者増加に伴い、専用病床が満床に近い状態。このままでは病床がひっ迫し医療崩壊の危機に陥る▽一部の病院では救急医療や通常診療に影響が出ており、新型コロナの治療と一部の通常診療の両立が困難になっている▽「感染しない、感染させない」。これこそが医療従事者への最大の支援―と医療現場の厳しい現状を示した。

 さらに「県民の皆さまへのお願い」として▽県が示す新型コロナ感染防止対策に県民一丸となって取り組もう▽3密(密閉、密集、密接)の回避、徹底した手洗い・手指の消毒、マスクの常時着用、十分な換気の励行▽旅行や忘年会、新年会など飲酒を伴う会合の自粛▽重症化しやすい高齢者や基礎疾患を有する人は、飲酒を伴う会食やカラオケ利用は絶対に控える▽年末年始の帰省は可能な限り自粛を▽軽率な行動が医療を崩壊させ、大切な人の命を奪うことを忘れないで―と呼び掛けた。

 その後の会見で上野部長は「医学部附属病院も一般病床を減らして新型コロナ専用病床とした。重症者の受け入れも行っており、こうした状態が続くと通常医療が難しくなる。医療従事者の負担も増え、無理をすれば大きなミスにつながる恐れもある」、武田理事長は「県立中央病院の医療スタッフは今春から10カ月も緊張した状態が続いている。12月の患者の急増で限界に達している。ICU(集中治療室)の8床のうち4床が新型コロナの重症者に使用しており、別の病気で重症者が出ても同じICUに入れられない」とそれぞれ苦しい状況を語った。

 また、中目会長は「長期化するコロナ禍に人々が慣れてしまっている。新聞を読まない、テレビも見ない年齢層に、国や地方自治体、医療関係者がいくらメッセージを発信しても届いていない。新型コロナの感染拡大を止めるには、どれだけの人が自分をコントロールできるか、責任感を持つことができるか。県民の皆さんには年末年始に向けて慎重な行動をお願いしたい」と呼び掛けた。

山形大医学部の上野部長(左)、県医師会の中目会長(中央)、県病院協議会の武田理事長が「やまがた医療緊急事態宣言」を発表した
山形大医学部の上野部長(左)、県医師会の中目会長(中央)、県病院協議会の武田理事長が「やまがた医療緊急事態宣言」を発表した


2020年(令和2年) 12月24日(木)付紙面より

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高速道整備や観光振興 酒田商議所

 酒田市の酒田商工会議所(弦巻伸会頭)は、2021年度重要事業要望書を取りまとめ22日、市に提出した。日本海沿岸東北自動車道(日沿道)、新庄酒田道路、酒田港の整備促進、雇用対策、観光振興などを求めている。

 要望事項は▽基盤整備関係▽産業振興関係▽観光振興関係▽新型コロナウイルス感染症対策―など。基盤整備関係のうち新庄酒田道路の整備促進は、広域救急体制の確立、酒田港の貨物取扱量増加などに向け、沿線自治体や関係団体と連携し、未事業化区間の早期全線事業化、冬季における走行環境の悪化が著しい国道47号戸沢―立川間の早期整備への配慮を求めた。日沿道に関しては遊佐比子―遊佐鳥海間の整備促進とともに、トイレ、電気自動車充電施設などサービス施設の設置を要望した。

 観光振興関係では、国史跡に指定される見通しとなった山居倉庫と旧酒田商業高跡地エリア開発に関する市民会議の設置、文化観光推進法に基づき今年11月に文化庁の認定を受けた、本間美術館など4機関・社による「本間美術館を中核とした酒田湊町文化観光拠点計画」に関連し観光客誘致を促進するための専門会議を設けることなどを掲げた。

 一方、雇用対策の一環として酒田地区雇用対策協議会(事務局・酒田商工会議所)は今年3月、市、酒田商議所青年部、酒田青年会議所、ハローワーク酒田などと連携し、就職を希望する現高校2年生を対象に市内の企業PR会「ジョブナビinさかた2021」を市国体記念体育館で開催する予定。就職希望の高校生から市内企業への理解を深めてもらう。

 この日は弦巻会頭らが市役所を訪問、要望書を丸山至市長に手渡した。弦巻会頭は「新型コロナにほんろうされた1年だった。市と連携して経済支援に努力していきたい」と、丸山市長は「要望事項は市の重点事業とも合致しており、実現に向け検討したい」と述べた。

丸山市長(左から4人目)に要望書を手渡す弦巻会頭
丸山市長(左から4人目)に要望書を手渡す弦巻会頭



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