2020年(令和2年) 1月29日(水)付紙面より
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中央アジア・カザフスタンから日本に留学している女子学生2人による踊りと歌のステージが26日、酒田市交流ひろばで開かれ、華やかな舞と歌声で市民を魅了した。
酒田共同火力発電(酒田市)の千葉秀樹社長、前田製管(同)の前田直之社長ら6人が昨年9月、豊富な天然資源を有し近年、発展が目覚ましい同国との経済交流の可能性を探るため訪問。今回のステージは同国について広く市民から知ってもらおうと、千葉社長、前田社長はじめ有志が、市国際交流サロン企画運営委員会(阿部愛子会長)が主催した「世界の料理フェア2020」の中で企画した。
鮮やかな刺しゅうが施された民族衣装を持ち寄って訪れたのは、カザフスタン国立大東洋学部日本語学科を経て、筑波大(茨城県)に短期留学しているエルグルさん、事業創造大学院大(新潟市)で学んでいるジャンサヤさんの2人。
最初に2人が同国について紹介。「国旗の青は空を、自由に羽ばたくワシはカザフスタン人の命を意味している」「首都はヌルスルタン。最大の都市・アルマティとともに都会」「国民は肉が好き。料理には羊肉や馬肉をよく使う」などと述べた。その後、ジャンサヤさんが歌「コズムヌン・カラス」を、民族衣装に身を包んだエルグルさんは伝統的な踊り「カラジョルガ」をそれぞれ披露。最後は鑑賞していた市民も加わり、エルグルさん、ジャンサヤさんと共にステージ狭しと舞った。
千葉社長は「経済交流に向け、まずはカザフスタンについて広く市民から知ってもらうことが大切と考えており、文化交流を深めていきたい」と話した。今後は「国際交流まつりin中町」でのイベント開催も検討していく予定。
一方、ステージ上では中国出身で現在、酒田東高に通う阿部健裕さん(2年)も同国の古典楽器・二胡の音色を響かせて来館者を魅了。「料理フェア」ではフィリピン、韓国、ベトナム、中国、タイの各種料理が提供され、大勢でにぎわった。
2020年(令和2年) 1月29日(水)付紙面より
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県内を中心に恋愛ドラマの制作を計画しているタイ最大手の民放テレビ局「チャンネル(CH)3」のプロデューサーら番組スタッフが24―26日、庄内地域を中心にロケハンを行った。タイで抜群の人気を誇るドラマシリーズで、放映後はロケ地に多くのタイ人が訪れるという。スタッフによると今年4月から鶴岡市内を皮切りにロケに入り、「放送されれば、間違いなくタイから多くの旅行者が鶴岡、庄内を訪れる」と話し、受け入れに携わる庄内の関係者はインバウンド(訪日外国人旅行)の増加に期待を寄せている。
ドラマは、CH3が自主制作するゴールデン枠の恋愛ドラマ。タイで人気のある俳優をキャスティングし、今春から来年1月ごろまで庄内など県内中心にロケを行う。放送開始は未定だが、ロケの進行状況によって撮影した映像を使用して番組を作り、ドラマのPRとともに庄内、県内の観光地紹介も先行して行う計画。
ロケハンは昨年11月に続いて2回目。今回は女性プロデューサーのソムラク・スリーサワンさんをはじめディレクターや脚本家ら5人が来県。ドラマの重要な舞台となる灯台を、「ロマンスの聖地」として「恋する灯台」に認定されている鶴岡市鼠ケ関の弁天島にある白亜の灯台に最終決定。
また一行は24日、鶴岡市の致道博物館を訪れ、旧庄内藩酒井家19代の酒井忠順さんと打ち合わせを行い、「庄内の殿さま」としてドラマ出演を依頼。同市の観光関係者でつくるインバウンド招聘(しょうへい)鶴岡実行委員会が、これまでのタイからのツアーを酒井さんらによる歓迎行事でもてなししてきたことが評価されたもので、酒井さんも出演を快諾した。ドラマの主人公への剣の指南役として剣道の形を披露する予定。
プロデューサーのスリーサワンさんは「満開の鶴岡公園の桜からロケに入り、合間にはタイの小正月の伝統行事『ソンクラン』(水掛け祭)も鶴岡、庄内の皆さんと行い、交流を深めたい。ドラマ放映が始まれば、多くの観光客が訪れるはず」と話していた。